登場人物紹介 その10
ローガン・ラツーダ(人間、50代)
壮年でテカテカの禿げ頭の男。アモバン山脈の奥地の寒村・ポノテオ村の村長を務める。村を襲った銀竜に妻を喰われて亡くし、現在病弱な一人息子のピートルと二人暮らしの結構不憫な人。普段は温厚な性格だが、興奮すると相手を容赦なく追い詰める困ったオヤジである。生まれつきの山男であり、山の天気などに詳しい。密かに腰痛持ちであるが、せっかく白亜の建物が出現したのに銀竜の被害者やピートルの診察などで本多がてんてこ舞いだったため、まったく治療してもらえなかった(ていうか作者も失念してましたw)。まあ、近くに白亜の建物2号店も出来たことだし、今後に期待ですね。
ピートル・ラツーダ(人間、13歳程度)
ローガンの一人息子で金髪の持ち主。常につばのある麦わら帽子をかぶっており、チェニックを纏った色白な身体はまるで少女のように儚げに見えるほど。実は幼少期に急性リンパ性白血病を発症したが、本多に治療法を叩き込まれたエナデール(エミレース)の力によってほぼ寛解した。診察は嫌いでイチジクが大好物。父親の遺伝パワーで将来また禿げないか、密かに気にしている。
レスリン・ラツーダ(人間、十年前は70代、現在死亡)
ローガンの母親にしてピートルの祖母。本多がピートルを診察したとき少年の世話をしていた。孫には非常に甘いお婆ちゃん。皆と一緒に本多に突っ込みを入れるなど、結構気骨があるw
エミレース・ローザグッド(魔竜、年齢不詳)
エリザスやエレンタールの姉、つまりはローザグッド家三姉妹の長女である。美麗な瓜実顔をした銀髪の美女で、灰色の瞳を持つ。元来は台所の棚をこじ開けたりオレンジの種を飛ばす勉強嫌いでややお転婆な性格だったが、魔獣化の影響もしくは人間体になる時に魔力と気力を消費するためか、現在やけに穏やかな性格になった。手先は器用で人形作りが趣味。エリザスの結婚式すっぽかし事件に巻き込まれて魔獣創造施設に送り込まれ毒を撒き散らす恐るべき銀竜と化すも、脱走してポノテオ村で大暴れした後伝説の魔女に打ち負かされ、角を折られて正気に戻って現在罪滅ぼしのために村人の手助けや治療をしている。「罪を犯した人は救われることが出来るのか?」という割と重たいテーマを背負っているが、徐々に立ち直っていって欲しいものです。実は重度のシスコン。多分再登場します。
エレンタール(人形、年齢不詳 ※便宜上、エミレースの影武者の方をエレンタール表記とします)
その容姿は人間体のエミレースそっくりで姉妹ですらすぐには見分けがつかないほどだが、性格的には微妙に異なる。エミレースのことをマスターと呼び、絶対の忠誠を誓う。その正体はエミレースの作った人形で、入魂の護符という特殊護符によって命を吹き込まれ、モデルとなったエミレースの姿に変化させられ人間同様に思考したり行動したり出来るようになった魔法生命体。もっとも一般人よりはいささか肉体強化されている。状態異常系の攻撃が効かない特性を持つ。吹き矢が得意で離れた場所の熊の目に当てるほど。夜は寝室のタンスの中で立ったまま過ごしている。
次回からは「ライドラースの庭で(後編)」が始まります!お楽しみに!皆様良いお年を!




