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飛びたてる鳥(1)  作者: 瀬戸朝史
1/1

七辻神社シリーズ

七辻薫が姿を消したのが始まりだった。

勿論七辻家の人々が警察に届けを出したりしたが行方は、杳として知れなかった。只、時間だけが過ぎていった。

七辻薫の従姉妹である七辻儚が探偵に探して貰おうと提案して探偵の神林に

頼んだところ1週間で見つけてくれた。東京のマンションで男性と暮らしているとのことだった。早速従姉妹の司と儚は東京に向かった。

「男絡みなのが、ひっかかる。」と儚が言うと司は「何も言わず姿を消すようなことはあの娘の性格上有りえない。」と反論した。

2人はマンションの玄関まで来ていた。

探偵によると午後4時には買い物に出るとのことだった。

すると薫がエコバックを下げて玄関から出てきた。

久しぶりに見る薫の姿は姿を消す半年前と変わっていなくごく自然な様子だった。司が思わず「薫!」と呼びかけると薫の身体が硬直しその場で倒れてしまった。儚が慌てて抱き起こすと、薫の意識がなかった。

司が救急車を呼び3人は病院へ行った。

医者は「何も異常ありません。」淡々と答えた。

「何で倒れたのだろう?」儚は首を捻った。

その時看護師が現れた。

「意識を取り戻されました。」

司と儚は薫のもとへ急いだ。

「薫!私達が判る?」

「司ちゃんと儚ちゃん。」

薫は弱弱しく答えた。

儚は「ここは病院よ薫は倒れたの。」と呼びかけた。

「病院・・・。」薫は病院の天井を見上げながら答えた。

「半年も連絡なしでどうしてたの?」と司が薫の手を取りながら言うと

薫は「半年?何のこと?」と逆に質問してきた。

「探偵さんによると心理カウンセラーの松岡と言う男の人と暮らしていた

んだって。」儚が答えると、薫は「男の人?松岡?何?」と言って泣き出してしまった。「まさか半年分の記憶が無いの?」司は驚いて言った。

儚は探偵の神林から何か困った時にと渡された封筒を思い出した。

封筒の中から催眠療法士中山と書かれ紙がでてきた。

何かわかるかも知れない。

儚は薫が落ち着いたらその紙にかいてある人物に会わせようと思った。

数日後、儚は薫と一緒に中山氏のもとへと訪れた。

中山氏は温厚そうな人物で儚と薫はホッとした。

「神林くんの紹介かーなら訳ありだね。」

中山氏は明るく言った。

儚は薫にかわって今までの経緯を説明した。

「松岡くんか知ってるよ。共に白宗会の元信者の心のケアをしてるから。

松岡くんには僕から連絡しておきましょう。」と言ってくれた。

「薫さんは白宗会を知っていますか?」と中山氏が質問すると、薫は首を横に

振った。「ではカウンセリングを行います。」と中山氏が告げたので儚は席をはずした。儚は最近世間を騒がせたカルト教団の事を何故、薫に尋ねたのか

考えていた。考えている内にスッキリした顔の薫と中山氏が現れた。

中山氏は「薫という言葉がキーワードになっていて全て忘れるという暗示が

かかっていたようです。」と言った。「白宗会の使う手口と似ています。それに・・・。」中山氏は言葉を濁した。「まさか教祖の顔が薫とソックリとか?」

儚が言うと中山氏は「はいそうです。しかしあの会は5.6年前から活動してましたし、そのころ薫さんは普通のOLだったそうですから関係はないとおもいますがあまりにも似ている。」中山氏は少し困った様に言った。

薫は泣きそうな顔で「私何もしらないんです。」と言った。

「先生、誰がどんな目的で薫にこんな事したのでしょう?」

儚が尋ねると「神林くんなら調べられると思う。」と中山氏は答えた



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