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16話

韓国海軍を迎え撃つ海上自衛隊に対して対艦ミサイルによる飽和攻撃と言う苦難が襲い掛かるが、その苦難を乗り越え、反撃を開始する!

傾斜しつつ海中に身を没しようとする護衛艦あさゆきは軍艦旗の降下を終えると生き残った乗員達は船を捨てて海に飛び降りていた。

まつゆきとあさゆきに代わりはたかぜの僚艦であるうみぎりがはたかぜと協力して2隻の生存者の救助にあたっていたが、まつゆきはさく裂した場所が悪く、生存者ゼロと言う悲劇的な最期を遂げたのである。


漢江CIC

「日本艦隊に対して第2次攻撃を開始しろ!!」

大統領の義弟であり、海軍次期大将と称される張提督が吼えていた。

張の命令の直後、残っていた15隻から合計45発の天龍巡航ミサイルと海星対艦ミサイルで混成されたミサイルが放たれたのである。

しかし宋大佐は不吉な予感に未だに苛まされていた。


一方、ながとのCICでは・・・・・・

「敵対艦ミサイル攻撃第2波来ました!!」

レーダースクリーンを見ていたレーダー員がそう報告する。

「コメンスファイア、撃てぇええー!!」

砲雷長がそう叫ぶと再びながとからSM-6が放たれたのである。

両艦隊の相対距離は100㎞、先程の戦闘(150㎞)に比べて防御可能範囲が狭まっており、時間が無い事は確かである。

「ESSMの発射準備を整えとけ、万が一第1防衛ラインESSM(コイツ)に第2防衛ラインを託すぞ・・・・・・」

「第1防衛ライン、追跡番号トラックナンバー1412~23撃墜!!」

「敵ミサイル34発が第1防衛ライン突破!!」

「目標との距離、70㎞!!」「第2防衛ライン侵入まであと20㎞!!」

ながとのCICでは射撃管制装置のモニターのVLSの即応武装を示す部分がSM―6からESSM(発展型シースパロー)に切り替わった。

「第2防衛ラインに敵ミサイル侵入!!」

「来たか・・・・・・ESSM撃てぇえええー!!」

砲雷長がそう叫ぶと1セルのVLSから合計4発のESSMが飛翔したのである、なぜ4発を1セルから撃てたかと言えば、ESSMは小型化が進み、初期のスタンダードミサイルSM―1と同等の射程とSM―2に匹敵する命中精度、そして高い命中性を有しているものの、技術の進歩で小型化に成功しており、Mk―41型VLS《垂直発射機》なら1セルあたり4発、それより小型簡易な短距離ミサイル専用のMk―56型なら2発の搭載が可能である。


ながとに続く様にきいがESSMを放つと、きぬがさ、あしがら、こんごう、てるづき、ふゆづき、きりしまからもESSMが各2発放たれ、最後にはつづき、はつかぜ、たかなみ、さざなみ、むらさめ、はるさめ、ありあけ、いかづち、いなづまからも1隻1発ずつESSMが放たれたのである。


34発のミサイルを迎え撃つのは40発のESSMであり、その射撃管制は情報処理能力の優れたスサノオシステム搭載のながとときい、イージスシステム搭載のきぬがさ、あしがら、きりしま、こんごうが実施した。


1分近い時間が流れたが乗員達はこの時間を非常に長い時間に感じた。

「36発中、27発の撃墜に成功!!命中率75%!!」

3/4とは上々の結果だ、だが残り1/4が相変わらず接近を続けていた。


第3次迎撃ミサイルが4発の撃墜に成功するも、5発が接近を続けていた。

数分後、各護衛艦の12㎝及び76㎜速射砲が一斉に空に向けて火を噴く。


最初の海星対艦ミサイルが照準を合わせたのはイージス艦きぬがさだった。

しばらくすると海星対艦ミサイルはきぬがさの左舷後部構造物ヘリ格納庫に直撃し、ミサイルが炸裂して格納庫では火災が発生したものの、応急員(ダメコンチーム)の奮闘できぬがさの火災はすぐに消し止められた。

「先ほど被弾したきぬがさより入電、我、後部VLSに注水せるも、戦闘継続には支障なし・・・・・・との事です!」


きぬがさは万が一に備え後部VLSに注水をしたものの、船体自体には戦闘に直接影響があるレベルの損傷を受けておらず、十二分に戦えるのである。

ありあけ、はつづきにも被弾したが、2隻とも格納庫と後部CIWSを損傷し、ヘリ1機を失ったが、大きさに余裕があった事もあり、余裕が少なく、沈没したはつゆき型2隻や大破して戦闘不能に陥ったあさぎり型のさわぎりと違い、きぬがさと同様に中破程度で済み、反撃には支障がなかった。

きぬがさCIC(戦闘指揮所)

「連中にさっきのお返しをしてやろうじゃねぇーか!!」

普段から熱い男である戦術行動士官兼砲雷長の本野3佐がそう言った。

旗艦(ながと)より入電、反撃開始命令が下りました!!」

「たっぷりとお返ししてやるぜ、SSM―3C発射用意!!撃て!!」

本野砲雷長がそう言うと4連装SSM発射管から2発のSSM―3Cが矢継ぎ早に目標に向けて飛翔していく。

それはあしがら、きりしま、こんごうなども同様で、ながとときいはSSM発射筒を装備していない為、SSM-3A(巡航ミサイル型)をMk―57から放ち、対艦攻撃を行ったのである。


その数、合計44発、殆ど同数であるが、その内SSM―3は22発、残り半数はSSM―3の導入で陳腐化が若干進んでいるものの有力な対艦ミサイルである米国製のSGM―82(ハープーン)か国産のSSM―1Bである。


そして韓国海軍はそれらの対艦ミサイルを迎え撃つべく対空戦闘に備える。

この後、護衛艦いかづち、いなづまは某ゲームで大人気(?)の帝国海軍の駆逐艦雷、電同様に撃沈した敵艦乗員の救助を行います。

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