第85話 未来樹の核と、“守人”としての誓い
総集編もあるので、テンポよく読みたいかたはそちらがおすすめです。
未来樹の中心に現れた“扉”は、
静かに脈動しながら恒一を待っていた。
その光は、
これまでのどの階層よりも深く、
まるで“未来そのもの”が凝縮されたような重さを持っていた。
リオが息を呑む。
「これ……
絶対ヤバいっすよ……
なんか、世界の心臓みたいな感じがする……」
エイルは胸に手を当て、
光の流れを読み取る。
「はい……
ここが“未来樹の核”……
守人の未来を決める場所……
恒一さんの答えが届く場所……」
影は扉を睨む。
「ここから先は、
もう逃げ場はねぇぞ。
未来を選んだなら……
最後まで歩け。」
ナギは静かに微笑む。
「でも……
恒一なら大丈夫。
ここまで来たんだから。」
残響は短く告げる。
「つなぎ手。
進め。」
◆未来樹の核へ
恒一が扉に手を触れた瞬間――
光が弾け、
世界が反転した。
気づけば、
恒一は“白い空間”に立っていた。
何もない。
光も影も、音も風もない。
ただ、静寂だけが広がっている。
リオが周囲を見回す。
「ここ……
なんもないっすね……
でも……
なんか、落ち着かない……」
エイルは小さく頷く。
「はい……
ここは“未来の核”……
まだ形を持たない未来そのもの……
恒一さんの答えを受けて、
未来が形を作ろうとしている……」
影は腕を組む。
「つまり……
ここで“未来の姿”が決まるってわけだ。」
ナギは静かに言った。
「うん。
ここで恒一が何を願うかで、
未来の地平が変わる。」
◆未来の核の問い
白い空間に、
声が響いた。
――つなぎ手よ。
――おまえは恐れを抱え、
――弱さを抱え、
――それでも未来を選んだ。
恒一は息を呑む。
「……未来樹……?」
声は続ける。
――ならば問う。
――“守人としての未来”を、
――おまえはどう形作る?
リオが叫ぶ。
「未来の形……
恒一さんが決めるってことっすか!」
エイルは震える声で言う。
「はい……
これは“未来の核の問い”……
守人として、
どんな未来を望むのか……
恒一さん自身が答えなければ……」
影は低く呟く。
「つまり……
ここでの答えが、
未来の地平そのものを決めるってことだ。」
ナギは静かに言った。
「恒一。
ここでの答えは……
あなたの“願い”そのもの。」
◆恒一の願い
恒一は静かに目を閉じた。
これまで向き合ってきた影たち。
後悔、代償、恐れ、疑い。
そして――
最も大切な存在への想い。
全部を抱えたまま、
恒一は口を開いた。
「……俺は、
“つながりの未来”を望む。」
白い空間が揺れる。
「誰かを守るためじゃない。
失うのが怖いからでもない。
弱さを隠すためでもない。
俺は――
“つながりを未来へつなぎたい”。
それが……
俺の願いだ。」
光が恒一の胸から溢れ、
空間全体を照らした。
◆未来樹の核の反応
白い空間が震え、
光が渦を巻き始めた。
リオが叫ぶ。
「うわっ……!
空間が動いてるっす!!」
エイルは涙をこぼす。
「恒一さんの願いが……
未来樹の核に届いている……!」
影は目を細める。
「これが……
守人の未来か。」
ナギは静かに微笑む。
「未来は……
つながりで形になる。」
残響は告げる。
「つなぎ手よ。
お前の未来は、
“つながりの未来”として刻まれた。」
光が収束し、
新たな道が姿を現した。
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