ep.142 町のギルド庁舎
町に入ると、石畳の道の両脇に商店や工房が並び、活気ある声が響いていた。 紗代は周囲を見回しながら、少し不安そうに言った。 「……商人ギルド、どこにあるんでしょう?」
アレクセイも眉をひそめる。 「見当たらないな。普通なら町の中心にあるはずだが」
近くを歩いていた老人に声をかけると、にこやかに答えた。 「商人ギルド?ここでは単独じゃないよ。冒険者も工房も、全部まとめて『ギルド庁舎』に入ってるんだ」
紗代は目を丸くした。 「えっ……一緒なんですか?」
老人は笑って頷いた。 「そうさ。町の中心に大きな建物があるだろう?あれがギルド庁舎だ。冒険者も商人も職人も、みんなそこで依頼を受けるんだよ」
バンデが豪快に笑う。 「まとめてあるなら便利だな!酒場も入ってるといいが!」
ぽぷらんは肩をすくめて歌うように言った。 「賑やかそうだねぇ。いろんな人が集まるなら、面白そう!」
アレクセイは仲間を見渡し、静かにうなずいた。 「よし、まずは庁舎へ行こう。依頼を果たすのはそこからだ」
紗代は胸の奥で思った。 町のギルドは一つじゃない。人々の力をまとめる場所なんだ……




