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ep.141 道の途中
修復した橋を渡り、隊商は再び進み始めた。 雨上がりの空気は澄み、道の両脇には緑が広がっている。
紗代は荷車の揺れに身を任せながら、遠くに見える丘を指差した。 「あそこを越えれば……目的の町まで、あと少しですね」
バンデが豪快に笑う。 「ようやく酒が飲める!町に着いたら大宴会だ!」
ぽぷらんは歌を口ずさみながら歩き、エマは静かに弓を磨いていた。 アリシアは地図を広げ、冷静に距離を測る。 「あと半日ほどで着けるはずよ」
ドワーフたちは荷車を支えながら、誇らしげに言った。 「橋も直したし、道も整えた。これで安心して町に入れる」
アレクセイは仲間を見渡し、深く息をついた。 「ここまでよくやった。町に着けば、次の段階だ」
紗代は胸の奥で温かさを感じた。 緊張はまだある。でも、仲間と一緒なら……目的の町まで歩いていける。




