ep.131 旅商人
アレクセイは、荷車を引いて町へ入った。 小さな商売を続ける彼にとって、町のギルドは休息と情報の場だった。
掲示板に並ぶ依頼を眺めていると、ひときわ目を引く紙があった。 ??資材の大量運搬。
「俺には縁のない仕事だな」 アレクセイは苦笑した。だが、ギルド職員のヤマトが近づいてきて言う。 「規模は大きいですが、挑戦してみる価値はありますよ。道中で力を貸してくれる人もいるでしょう」
アレクセイは紙を見つめ直し、深く息をついた。 「……やってみるか」
そのとき、背後から声がした。 「あの、もしよければ……私も一緒に行かせてもらえませんか?」
振り返ると、まだ若い少女が立っていた。 「紗代といいます。いつか商人になりたいんです。荷物を運ぶ旅なら、商売の勉強になると思って……」
アレクセイは驚いたが、少女の真剣な瞳に心を動かされた。 「……好きにしろ。ただ、危険もあるぞ」
紗代は力強くうなずいた。 「覚悟はできています!」
こうして、旅商人アレクセイの挑戦は、思いがけず仲間を得るところから始まった。




