6 マリエールの逃亡
国王の頑な態度に愛想を尽かしてマリエールは逃亡する。
6 マリエールの逃亡
マリエールの逃亡を発見したのは護衛だった。朝食の時間になっても出て来ないので様子を見て発見した。
情報は国王王子にも直ちに伝えられた。国王はマリエールの背信行為を罵った。本当は国王の頑固さが招いたことなんだけど、黙って於いた。国王は、
「伯爵家の誰かが知っているかも知れない。捉えて尋問せよ。」
王子はそんなことすればマリエールこの国の全ての王族と貴族を皆殺しにすると言って国王を止めた。
マリエールは南の海沿い街来ていた。魔王の影響はなくこの街に移り住んでいる冒険者もいる。この街のいいところは海産物が食べられるところだ。と言ってこの街で水産業やっているわけではない。クラーケンが出没するからだ。エアシールドを張り分身体海産物を取って来て貰い浜辺でバーベキューをする。時々子ども達が現れるので食事に誘う。この街のことが知れて有意義だ。
ここでの主な仕事は冒険者だ。私や分身体の狩りは魔王の影響あっても関係がない。上空から魔法放って収納する。何十頭群れて居よう関係ない。時々王都のギルドに卸しに行く海辺の街では冒険者が増えて忙しそうだし、肉がなくって困っている人が多いと聞くし。様々な有意義な活動が出来た。孤児院や教会に肉や農作物を寄付したり、病傷人の治療も出来た。海辺の街では街の機能は保っているが北の方では崩壊した街が多いらしい。
その頃、王都では魔王討伐隊が編成され出発の時を迎えた。平民には登録の義務はないので、医療施設など働く回復魔法が使える未婚の女性を捜す。見付たら教会に連れて行き判定を受ける。そうやって見付けたのが今回の聖女だ。回復魔法が使える。判定は聖女だ。庄屋の娘で気立ては良く美人だ。13歳という年齢も王子と釣り合う。
遠征が始まった。国軍が100人S級冒険者と魔法使い。運搬係とメイドも一緒だ。馬車5日、徒歩5日の距離だ。魔王城に到達したのは昼過ぎだ。オークの群れが飛び出したので国軍達が戦う。王子は前へ進む。S級冒険者が周りのオークと戦うので勇者と聖女は魔王と向きあった。王子は魔王に一撃を喰らわすが簡単に跳ね飛ばされる。聖女は回復魔法をかける。その繰り返しだ。これまで受け徹していた魔王が動き出した。早い人間の動きの何倍も早い。聖女は串刺しされ息絶えた。王子は逃げ出した。討伐失敗だ。
王都に帰った王子を待つものは非難の嵐だ。国王から叱責がある。
「マリエールには逃げられ、今回は聖女を死なせて逃げてきた。聖女も守れない勇者では国民がついて来ない。お前に王権を引き継ぐかどうかは一時保留だ。」
王城内でも針のむしろだ。新しい非難のねたに驚いた。
「マリエール伯爵令嬢は逃げて正解だったわ。聖女を守らない勇者と一緒では戦えないものね。」
マリエールは自分一人に討伐を任せろと言った。それを国王は拒絶した。あの時国王がマリエールに任せたら全てが上手くいっていただろう。自分も国王も国王失格ということか。
魔王の影響を受けた魔獣達が王都を囲んだ。物質が足りなるように思うが。毎日アイテムボックスと転移が出来る魔法使いが運んで来るから大丈夫だそうだ。
王子は聖女を死なせ討伐を失敗させてしまう。周りからの信用を失った。