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     5 王子は勇者マリエールは聖女

 予想通りマリエールは聖女になった。

      5  王子は勇者マリエールは聖女



 称号を決める日になった。マリエールは教会に行き祭壇の前に誘導された。祭壇の上にある水晶玉が称号を決める。マリエールは壊したい衝動を覚えた。しかしそれでは何も解決しない。王子は信頼出来ない。せめて国王陛下が信頼に値する人間ならこの国は救われる。今どれほどの人々が苦しんでいるのだろう。それを救える力を私は持っている。しかし国王の承諾なくその力を行使することは出来ない。

 水晶玉に触れるように神父は言う。マリエールは水晶玉に手を乗せる。判定を確認した神父は、紙に何事か書き護衛に渡した。護衛の指示で何人かの女性の衛兵に取り囲まれた。

「マリエール令嬢、国王陛下のところへご案内します。」

国王陛下の元へ行くのは構わないが、連行されるように連れて行かれることは我慢が出来ない。と言うと衛兵達は散らばり。一人が護衛する形になった。

 国王陛下の部屋に着く。衛兵は部屋を守る護衛にマリエールが聖女となり、国王陛下に面会することになっていると伝え紙を渡した。護衛は国王のところへ向かいまた戻り、マリエールの入室を促した。

 入室すると国王と王子もいた。王子は嬉しそうだ。国王は話出す。

「魔王の出現している今未婚の貴族の聖女がマリエール、お前しか居らぬ。勇者の王子と共に魔王を討伐してくれ。」

筋書き通りのセリフだ。感情も籠もっていない。

「仰せのことですが、魔王討伐に勇者は必要ありません。私は万能魔術師ですから私だけで国王陛下のご命令があれば魔王討伐ができます。逆に勇者と共に討伐ですと私は力を発揮出来ず討伐失敗することが目に見えていますので逃亡するしかありません。何卒私だけに討伐命令を与えてください。」

国王はみるみる顔色を変えた。

「馬鹿者、国王の言うことが聞けぬと申すか。直ちに王子と一緒に討伐に行け。」

本当は討伐の時控えていて王子が魔王に倒されてから討伐する手もあるけど、王子が確実に絶命しないと力が発揮出来ないので生きていれば止めを刺す必要があるが、流石にそれは出来ない。王子がマリエールの応援する。

「マリエールがこう申しております。一度試させてはいかがですか。」

王子がまともなこと言う。

「ならぬ、ならぬぞ。そのような蛮行許すわけには行かない。勇者と聖女は共にあらねばならぬ。」

愚かな国王だ。こんな馬鹿な国王に支配されている国民は可哀想だ。王子もこれ出しこの国に未来はない。この場で転移してもいいが国王が心変わりする可能性もあるかも知れない。王子も応援してくれたこと出し様子見ることにした。一度学生寮に戻り討伐の準備するように言われた。衛兵の護衛付だが寮まで戻って来た。

 もはや準備も済んでいるので、本を読んだ。明日の国王の反応を見てそれから行動することに決めた。王子の念話阻止解除すると直ぐに念話が来た。

「あの後もマリエールに単独で討伐させるべきだと私は国王に伝えたが、聞く耳を持たぬと言われてしまったよ。」

その言葉が止めになった。もはやここには居られない。

 国王の頑固さ故マリエールは逃亡を決意する。

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