12話 ふたりぼっち
……戻って来れたらしい
ここは元の世界なのだろう
でもあいつを犠牲にしてまで戻って来る意味があったのか?
短い時間だったけど、
あいつとは話が合って、
あいつは僕なんかよりずっといい奴だったのに
どうしてっ……
「ここがお前の世界か」
「……ってなんでお前がここにいるぅ⁉︎」
そこにはジュン?がいた
「おーれがお前でー」
「……お前が俺でー」
「We are!」
「マイティ!」
「マイティ」
「「ブーラザーズ」」
「「ダブルエーックス」」
「ということだ」
「どういうことだ!」
「俺はな、お前なんだよ」
「………は?」
「まぁ正確にいうと、別世界のだな」
「ドゥーユーコートオン?」
「そうだな……お前、あの時名乗ったの偽名だっただろ」
「!」
「そうだよな、俺も偽名だったんだ」
「……」
「俺の名前はツム、お前もだろ?」
「……そうだな」
「この世界では俺たちは双子ってことになってる」
「しれっと世界を書き換えてる!」
「名前も変わって、俺がツトム、お前がカツムだ
どっちも同じ名前じゃ不便だろ?」
「まぁ確かにな」
「ちなみに俺が弟だ」
「まさかあの時の会話が伏線に⁉︎」
「ニーサン!」
「だからいいセリフでも感動的でも無意味でもなーい!」
「でもどうせだったらブラザーズじゃなくてハイパームテキが良かったなぁ」
「リセットしてやろうか?」
「セーブ!」
「させるか!」
「これで俺たちは2人ぼっちだ」
「……」
「まぁでも今までよりもちっとはましだろ」
「まぁそういうことにしとくか」
「素直じゃねぇなぁ」
「ムッコロ!」
友人からゲームを勧められたのでやってみたら、
ゲームの世界に行って、
ゲーム初心者の僕には……
兄弟ができました。
「めつぶし、めつぶし」
「めでたし めでたしだろ!」
END