台風21号が直撃した件
いやあ、台風舐めてました。雨はそれほどでもなかったんですが、風が無茶苦茶凄かったです、竜巻みたいでした。
最接近前になんとか自宅に転がり込めたのですが、いきなりの停電。家がミシミシ震えて、屋外から異様な音が響いてきました。
クーラーも扇風機も使えず、暑いので窓をわずかに開けると、あっという間に室内を風が無茶苦茶にしてしまいました。
そして外には息を飲むような光景が。
トタンや段ボールの破片や、あり得ないほどいろんな物が宙を舞っていました。
そして、風の音が凄い。ウォンウォンと、高い電子音っぽい、UFOの編隊飛行しているような不気味な音が鳴り続けました。風速が速すぎるせい?
遠くから女性や子供の叫び声も聞こえていました。パニック映画の一シーンの様でした。風がこんなに恐ろしいと思ったのは初めてです。
ゴミ箱がいくつか真横にすっ飛んでいくのを見ながら、これはもうお手上げだなあと覚悟を決めました。
幸い、短時間で風は収まったのですが、外に出て唖然。道路には植木鉢が散乱し、街路樹は根元から引っこ抜けて横倒しになっていました。
通りに出ると信号機は故障、道路標識が斜めに歪んでいました。屋根が吹き飛んだ家もありました。路上には瓦や瓦礫が散乱し、通過する車が踏み砕いて行くたびに埃が舞い飛んでいました。
日が暮れるまで瓦礫の撤去をご近所さんと協力して行いましたが、周囲が闇に包まれてからが大変でした。不覚にも釘を踏み抜いてしまいました。緊急時用に丈夫な靴が必要だと感じた次第です。
電気はすぐに復旧するだろうとたかをくくっていたのですが、夜になっても停電は続きました。電気がなければ炊飯器も動きません。近所のコンビニは営業を中止しています。ひょっとして被災したのか? この頃になってようやく自覚しました。
停電した街は不思議な光景でした。治安が悪化しているのか、パトカーがサイレンを鳴らして走り回っていました。
幸い、水道とガスは無事なので、結局、鍋で米を炊きました。キャンプ用品が意外に役に立ちました。
私は作業で泥だらけになっていたため、灯油ランプの光で水風呂に入りましたが、現実感のない体験に夢でも見ているようでした。
サイレンが鳴り続けた暑苦しい一夜が明けても、停電は続いていました。
閉店しているコンビニでは、アイスが大量に入った冷蔵庫が大変なことになっていました。もったいない話です。
瓦礫をわざわざ隣家の前に捨てている爺さんがいました。目が合うと逃げるように立ち去りましたが、非常時に利己的な行動をとる人も、やはりいるんですねえ。
まあ、瓦礫の量がとてつもないので、捨てるにも困るのです。行政に問い合わせると、連絡先を告げられました。
電話してみると、瓦礫を袋に入れて出しておいて欲しいとのこと。トラックに積むくらいあるからちょっと難しいと伝えると、先方も想定外だったようで困っていました。
いやはや、本当に困った台風でした。これからまだまだ撤去作業が続きそうですが、電気が通ったので備忘録代わりにちょっと書いてみました。
筋肉痛がヤバいです。