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宇宙(そら)駆けるは帝国海軍駆逐艦! 今なら、もれなく美少女もセットです! 明日の提督は君だっ!  作者: MITT
第三部「決戦! 桜蘭帝国軍!」

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第十七話「始動! 第26独立機動艦隊!」④

「……先に言ってくださいよっ! それにすぐ追いかけると言っておきながら、一ヶ月も一人にさせて……! わたし、とっても寂しかったんですからね! わたし、珍しく怒ってますからね! ぷんすかー!」

 

 私こと祥鳳は、提督のもとに今後の艦隊運用方針の説明と資料を届けに来たのは良いのだけど……。

 珍しく初霜ちゃんの怒ったような声を聞き、思わず扉を開けるタイミングを逸してしまった。

 

 と言うか、ぷんすかー! って何? どこで、そんなの覚えたの?

 

 ……扉の反対側では、同行していたハーマイオニーさんが壁に耳を押し当てて、しーっと言うジェスチャーをする。

 ここは黙って、盗み聞き……ですか?

 

 むしろ、空気を読まずに踏み込みたいような……しばらく、聞いていたいような……。

 

「正直、すまんかった……こっちもなかなか、動くに動けなくてな……」


「言い訳なんて聞きたくありません! それに……それに……わたし! あんな姿まで……もうお嫁に行けません! 提督もなんで止めてくれなかったんですかっ! あんなスケスケだなんて、知ってたら着ませんよ!」

 

 途中からだったから、何の話してるか、全然読めない。

 そもそも、お嫁に行くってなんのこっちゃ?

 

 ハーマイオニーさんは、思い切り部外者だったので、事情全然解ってないらしく、首を傾げてる。

 でも、好奇心には勝てないようで、相変わらずの聞き耳モード。

 

 彼女……真面目な娘だと思ったのだけど、思ったより好奇心旺盛な娘だったらしい。

 

「すまなかった……寝る時用なら多少透けてても問題ないか……とか思っていたんだが。まさか、あんな事になるとはな……ま、まぁ、ともかく元気そうで何よりだ」

 

「……良いんですけどね……もう過ぎたことですし。確かにそれなりに待遇は良かったですよ。カドワキさんとか優しくしてくれたし、エスクロンの人達も好意的でした。でも……提督のアレが……なくて……私、もう我慢の限界だったんですからねっ!」

 

「そ、そうか! そう来ると思ってたさ……初霜、これを見てごらん……どう思う?」


「はぅわ……す、すごく……大きいで……こんな凄いの……すがに初めて見ま……た! こんなの……わ、わたし……なか……いっぱいになっちゃいます……。」


「どうだ……スゴいだろ? せっかくだから、もっとこっちに来なさい……じっくり見……くれ……。」


「提督さん…………抱いて……さい……ね。そう……もっとちゃんと、そんな感じでぎゅっと……ください」

 

 思わず、向かいのハーマイオニーさんと目が合う。

 真っ赤な顔でモジモジと……どうやら似たような事を想像しているらしかった。

 

 私もなんだか、顔が熱い……たぶん、彼女と似たような顔をしてると思う。

 もしかして! もしかして! これは所謂アレな情事の真っ最中なのでは!


 しかも……この調子だと初めてじゃない……?

 いつも「私は紳士なのだ!」とか言っときながら、私の知らないところで、そんなイチャラブとか!

 

 ガーンッ! 私、ショックデカい……。

 でも、そう言う事なら、私も! 私もっ! 今夜あたり思い切ってーっ!

 

「な、なんだ……初霜、久しぶりに会うなりえらく積極的だな……そんな格好で……その……るのか?」


 ああもうっ! 扉越しだからところどころ聞こえない。

 

 そんな格好ってどんな格好だよっ! アクロバティックな感じなのかっ? そうなのかっ!

 

「はぁあああ……やっぱり提督の……って最高です……カチカチですね……。でも……たまりません……もう天にも登るとは、この事です……」


「……よし、そこだ……動かすなよ……いっきに差し込むからなっ!」


 ……なんかもう、大変な会話だった。

 これ以上は、もうダメだ……聞いてちゃダメ……。

 

 うん、私は忠義に生きる艦なのだから。

 ここでは、何も聞かなかったし、私は何も知らないっ! もう決定!

 

 無言で、ハーマイオニーさんの襟首を掴んで、立ち去ろうとする。

 たぶん、反射的だったのだろうけど……バランスを崩したハーマイオニーさんの手が、レバー式のドアノブに伸びる。

 

 ガチャリと言う音と共に、静かに扉が開いていく……。

 思わず、振り返ると揃って、扉の向こう側の光景に釘付けになる。

 

 ……扉の向こう側は、私の想像していた18禁な大人のラブシーンとかじゃなかった。

 提督の膝の上にちょこんと腰掛けて、巨大なデコレーションアイスを目の前に幸せそうな顔をしている初霜ちゃん。

 

 提督は片手で、初霜ちゃんを抱えながら、スプーンで初霜ちゃんにあーんみたいな事をやってる。

 

 ……ラブラブと言えなくもなく……それなりに、羨ましくも微笑ましい光景なのだけど。

 

 想像してたんと違って、ある意味拍子抜け……と言うか、想像力逞しすぎるでしょ……私。

 ……うん、ちょっと死にたくなった。

 

「あ、シホちゃん……それにハーマイオニーさん……ど、どうしたんだい? 一応ノックくらいはして欲しかったかな! ウム! これは……その、なんだ。初霜が甘いものに飢えてたらしく、思う存分スイーツを食べさせろとせがむものでな! 初霜用に作っておいた、特大スペシャルアイスケーキを食べさせていたところなんだ!」

 

「しょ、祥鳳さん、こればっかりは譲りませんよっ! 久しぶりの提督さんのスイーツなんですから! これはもうわたしのモノです! 絶対、断固死守しますからっ!」


 言いながら、巨大アイスの載ったグラスを抱え込む初霜ちゃん。

 

「取らないって……と言うか……なんで、膝の上キープとかして、甘々な感じなのよ……。なんか、ズルくない?」


「ズルい……ですか? 良く解りませんけど、普通に椅子に座るとわたし、背が低いので食べにくいんです。かと言って抱えると手が冷たいし……だから、提督さんが気を利かせてくれたんです。……と言うか、提督さんの膝の上に座るのって、雷もやってましたよね? なら、わたしがやってもいいかなーって思ったんですけど……駄目? なんですか?」


 うん……知ってた。

 雷と、椅子取りゲームみたいなことやってたね。

 

 こうなったら、今度私もやる……決めた。

 お尻の大きさなら、負けない!


「……えっと、なんかお邪魔してゴメンね……初霜ちゃん」


 そう言って、初霜ちゃんに頭を下げる。

 まぁ、久しぶりなんだしね。

 

 ちなみに、ハーマイオニーさんは……私の後ろに隠れてたと思ったのだけど。

 いつのまにかいない……と言うか、扉の影でこちらの様子を伺っている。

 

「……シホちゃん、顔赤いけど……大丈夫かい? それにハーマイオニーさんもこそこそと、どうかしたのかな? 言っとくけど、別にやましい事をしていた訳じゃないぞ……初霜に私の特製アイススイーツを食べさせていただけであって……紳士の名に誓って、モフモフとかスリスリとかはしていないぞ! それより、二人共、何か用があったんじゃないか? このままで良ければ話を聞くけど?」

 

 そう言えば、そうだった。

 モフモフとかスリスリとか……私に頼んでくれれば、いくらでもオッケーなのに……何てことを密かに思う。


 と言うか……さっきので色々妄想が激しくって、私の頭の中ピンク色状態だ……駄目じゃん。


シホちゃんとハーマイオニー……この二人、結構似た者同士だったりします。(笑)

年長組なんだけど……割と耳年増。


初霜ちゃんは……色気より食い気ですね。

完全に……。(笑)

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