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宇宙(そら)駆けるは帝国海軍駆逐艦! 今なら、もれなく美少女もセットです! 明日の提督は君だっ!  作者: MITT
第二部「折り重なる世界」

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第十二話「戦闘空母信濃! 抜錨しますっ!」①

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第十二話「戦闘空母信濃! 抜錨しますっ!」①

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「いやぁ、すまないね……信濃ちゃん! ようやっと最終調整が終わった。例のアレのおかげで、艦載機は大幅削減、30機程度になってしまった。ひとまず内訳は彩雲8機、秋茜アキアカネ24機にしておいた! いやぁ……まさか、うちの新型まで使ってくれるとは嬉しい限りだよ!」

 

 実弾演習の準備を一通り終えて、一息ついているとアドモス商会主管技術者のカドワキさんが、嬉しそうにそんなことを言ってきた。


 私の名前は装甲空母信濃……大和級三番艦として建造されながら、装甲空母として改装されて、未完成状態で回航中に敵潜水艦に雷撃され、沈んだ悲運の艦をそのルーツとする。


 この世界では……エーテルロードなんて、巨大河川みたいなとこが戦場になってるせいで、大型艦っていまいち活躍してないし、切り札みたいな感じで中央メインストリームなんて安全地帯で、VRシミュレーターでの演習三昧とかそんな調子だったんですわ。


 でも、私的には、そんな後方で大人しくしてるのって、あんま面白くなかったの。

 しかも、私の所属は主力艦隊でもなんでもない中央総予備艦隊。

 

 つまり、本当にヤバくなったら、出番が来るという……あれだ、モスボール艦とかと大差ない扱い。


 提督なんてのも居ないし、来る日来る日も、中央メインストリームの一角で、錆びつかない程度に反応炉に火を入れて……飛行機の着発艦訓練をやってみたり……。

 演習っても、VRシステムでの仮想演習程度の不毛な日々。


 そんな甲板にカビが生えそうな日々を送る中、星間企業のアドモス商会から、新兵器開発のテストヘッド艦をやってみない? って相談を受けたので、もう渡りに船とばかりに、快諾!


 かくして、私はアドモス商会の企業支援艦隊へ移籍と相成ったんですね。


 この企業支援艦隊ってのは、特定の企業国家が艦艇運用コストなどを負担する代わりに、私達エーテル空間戦闘艦を優先的に企業活動に専従させると言うもので……。


 この銀河に結構いっぱいある星間企業や企業国家から、星間連合軍は戦闘艦を中央にまとめて飾ってるだけで、さっぱり守ってくれないから、うちにもエーテル戦闘艦と交渉、雇い入れる事が出来る体制を作れって、ロビー活動して実現した制度なんですけどね……。


 私達にとっては、要するに、企業お抱え戦闘艦になるようなもの。

 その任務は、基本的には輸送艦などの護衛や航路警備がメインだけど、私のように対黒船戦用の新兵器開発のテスト艦ってケースも存在する。


 もちろん、有事には星間連合軍の一員として戦いに赴くと言う協定があるし、企業同士の抗争などに動員される事は禁じられている。

 何より、あくまで私達、戦闘艦艇頭脳体の意志が尊重され、拒否権を有すると言う決まりがあるから、破壊活動やお仲間達と戦ったりとか、そんな事をさせられる心配はない。


 今の装甲空母信濃わたしの燃料や弾薬、艦載機の費用、それに私のご飯代と言った運用コストは、アドモス商会が負担してくれてるんだけど。


 命令権や強制権は一切ないので、アドモスさんからの要望は、基本的にお願いと言った形で提示される。

 私も普段お世話になってるから、仕方ないなーって引き受ける。

 

 まぁ、こんな関係なのが、企業支援艦隊の実体。


 アドモス商会は、エスクロン社みたいに、領有惑星こそ持ってないんだけど、あちこちの有人惑星に支社を持ってて、エーテルロードの外縁部を中心に貿易ネットワークを張り巡らせる星間総合商社と言ったところ。


 エーテルロードの辺境外縁部をその活動の中心としている関係で、黒船の脅威を最も受けており、企業支援艦隊制度の設立に最も熱心だった星間企業のひとつでもある。


 要は言い出しっぺの一つ。

 辺境部の警備体制には元々問題が多かったのもあって、今や数々の独立艦隊とスポンサー契約を交わし、企業支援艦隊所属艦艇も私を含めて、10隻くらい抱えているのだから、大したもんだった。


 それに、黒船との戦いが始まった頃くらいから、独自に対抗兵器を開発していて、アドモス商会の武装船団といえば、駆逐艦や飛翔体程度なら、独力で撃退してたりと、結構武闘派の一面のある企業なのだ。


 元々、星間連合にも新兵器や各艦艇の改良プランを提出したりと、黒船相手の戦争に関わる気満々だったみたいなんだけど。

 星間連合軍からはすげなく扱われて、やきもきしてたんだって。

 その甲斐あって、企業支援艦隊制度も成立したからって、ものすごく積極的に動いてるんだよね。


 ちなみに、私は栄えあるそのお抱え艦の第一号艦艇……私、もうふたつ返事でオーケーしちゃったんだけど、カドワキさん達にとっては、待望と言える画期的な出来事だったんだってさ。


 なんせ、エージェントさんから話を伺って、即オーケーで、そのままエージェントさんを乗っけたまま、取るものとりあえずで、勝手に出港して、アドモス商会の社有中継港に押しかけちゃったくらいだったからね。


 カドワキさん達も、事後承諾みたいな感じで星間連合に頭下げたり色々大変だったらしいけど、私が移籍を熱望してたってのが大きくて、形だけの制度のつもりだった星間連合軍は完全に涙目状態だったらしい。


 おかげで、私の待遇はめちゃくちゃいい。

 カドワキさん率いる専門の整備、技術支援チームが編成されて、彼らの搭乗する専用の整備随伴艦なんてものまである……支援スタッフの総数は多分100人くらいいる。


 整備随伴艦は有人艦だから、設備も充実してて、立派な食堂にコンビニみたいな売店もあって、スポンサー契約料なんかも毎月貰えてるから食事もお買い物も好きなだけ出来る。


 広いお風呂があったり、フカフカのベッドとか……実はすごく贅沢させてもらってたりする。 


 艦自体の改良も素材レベルからの見直しが入って、甲板なんて超軽量複層式ナノマシン装甲なんて凄いのが入ってて、駆逐艦砲くらいでは焦げ目しか付かないなんて、代物。


 艦体部の装甲も戦艦主砲の直撃に耐えるレベルの代物で、シミュレーション上では、大和級の砲撃ですら簡単には沈まないと証明されたほど。


 融合炉も熱効率が良くハイパワーな宇宙戦艦で使ってたような奴を載せてもらって、推進力もエーテル流体を取り込んで、後ろから吹き出す事で推進力とするエーテルジェット推進なんて、最新型を導入してもらった。

 船体形状の最適化も進めたおかげで、速力も夢の30相対ノットの大台に突入! 

 

 それに、目玉とも言える艦載機も、色々紆余曲折ありながら、ついに新型エーテル空間戦闘機が完成!

 従来機とのシミュレーター上での戦績や、実機飛行試験の結果も上々で、いよいよ、実戦形式でマジ実弾撃ち合う大規模実弾演習と相成ったんですね!

 

「カドワキさん、お疲れ様です。いやぁ……艦上戦闘攻撃機……秋茜五型! 素敵過ぎますよ! ライバルのエスクロンの戦闘機が戦果を挙げたって話でしたけど……あんなゲテモノ、駄目ですね。なにより、カビた饅頭みたいな外観が可愛くない! その点、秋茜はいい! あの震電をベースにした双発プッシャー式の二重反転プロペラ、そして逆ガルウィング! 奇抜とも言える前進翼を採用し、加えてマイクロエアスラスターよる超高機動を実現! その真紅のボディは、敢えて高視認化する事で敵機の目標となり、戦闘機の本懐たる対空迎撃戦の主役となる……ですか。加えて、武装も30mmガトリング機関砲に、連装HEATロケット弾ポッドを装備可能。実に良いですね! まさに漢の浪漫を感じます!」


 私の意見も全面的に取り入れられた新型エーテル空間重戦闘機「秋茜」

 思わず熱弁を振るってしまう程度には思い入れがある機体だった。

 

「漢の浪漫とまで言ってくれるとは! 信濃くん! そいつはまさに最上級の褒め言葉だ! まったく、君は女性にしておくのがもったいないくらいの逸材だ!」

 

「いやぁ、こう見えて私、最先端を突っ走る浪漫の解る空母娘って評判ですから。それに何と言っても、空母が戦艦と戦える最適解として、まさかあんな物を作り上げるなんて……。カドワキさん、マジ超すごいっ!」

 

「ふふん、アレの実現には我々も相当無理をしたのだがね。連日の徹夜、幾重もの技術的な壁……。一人、また一人と力尽きていく戦友とも達……。ああ、戦友よ! 今はただ安らかに眠れ。そう言えば、女房子供の面もどんなだったか、朧げになりつつあるのだが……これは些細なことに過ぎんな」

 

 なんか、カドワキさん色々大変なことを言ってるような気がする……。


 家にはちゃんと帰ってあげてーっ! 奥さん絶対泣いてるよっ!

 ちなみに、カドワキさん以外の技術開発室のメンバーは整備随伴艦「風林火山」の片隅で、皆雑魚寝でお休み中。


 皆様……大変、お世話になりましたっ! 

 

「だが、しかぁしっ! 俺の生きている間に宇宙戦争なんておっ始まっちまったんだ……! こう言っちゃ何だが、俺はこの一大イベントを心の底から待ち望んでいたのだ! ずっと思ってたんだ……未知の宇宙人との遭遇、未知の宇宙怪獣の侵略……今まで無かった方がおかしい! その一心で宇宙工学を学び、アドモスに入ってからも、益体もないと言われ続けながらも、軍事技術開発の火を消しちゃならねぇの思いを糧に窓際族と女房に罵られながらも耐え忍ぶ日々。それがついに報われる日がやってきた! 家族? 人生? 家のローン? そんなもん知るかっ! 俺は俺の浪漫のために、この生命を燃やすのだ! 例え、戦場で朽ち果てることになろうとも、それはまさに我が本懐っ! 一片の悔い無しっ!」

 

 まぁ、カドワキさん……たまにこんな風に変なスイッチが入って長々と熱弁を振るい出す。

 最初の頃はドン引きしたけど、最近は慣れた。


「はいっ! 浪漫ですね! 解ります!」


 うん、こう言っときゃ間違いない台詞を挙げておく。

 浪漫って、良く解んないんだけど、ロマンチックな乙女とかって言うじゃない?

はい、お待たせしました。

第二部再開です。


なお、第二部は更新頻度を少しゆっくり目にしたいと思います。

色々やりたいことがあるのじゃよー。


第一部の引きをガン無視して、いきなりの新キャラ信濃ちゃんです!

この娘は……まぁ、ご覧の通り、新撰組マニアのやっぱり腐女子入ってる風の島風ちゃんの大ファンの一人です。(笑)


割りと主人公然としてますが、空母娘の中でも非常に先進的なので、未来人による新型機やトンデモ兵器もどんと来いです。


ちなみに、秋茜と言う戦闘機……完全オリジナル戦闘機です。

なお、イメージ的にはエスコンの震電2とか戦闘妖精雪風のファーンを双発プッシャーレシプロにしたような感じです。(笑)


なお、エーテル空間ではジェットエンジンは大気が荷電してる関係で出力が安定しない上に最悪吹っ飛ぶので全く使えません。


ちなみに、もう一人の未来人エンジニアのカドワキ氏は、あれです……ナデシコのウリバタケみたいな感じの人です。


610の技術バックアップも担当してるので、610のトンデモ兵器とか、ちとちよがデ○ラー戦闘空母になってしまったのも大体こいつのせい。


大佐色に染まってしまったエリコさんといいこの世界の未来人エンジニアにはまともな奴が居ないような気もしますが……大体合ってます。


4/21

内容見直しに伴い、大幅加筆。

信濃ちゃん達のような企業専属艦艇群の背景説明とか、

信濃のちょっとした仕様なんかを追記してます。

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