第十一話「After The Carnival」②(第一部エピローグ)
……一つの大きな戦いが終わった。
けれども、こんな戦いも広い銀河で繰り広げられている、幾多の戦いの一つに過ぎないのかもしれない。
今日もどこかで、黒船と人類の戦いが続いている……。
この戦いはいつまで続くのだろうか……?
(……たぶん、どちらかがエーテル空間から締め出されるその日まで……。滅び尽くすか、滅ぼされるか……これはそう言う戦い)
わたしの中の声なき声がそう答える。
解析機関……いつも最適な答えと成すべき事を教えてくれる未来予想システム。
遠く広がる水平線をじっと見つめる。
……わたし達の誰もが持つ原風景……どこまでも果てしなく広がる海。
見つめていると、その向こう側に吸い込まれそうな錯覚を覚える。
わたしは何処から来て、何処へ行くのだろう?
不意にそんな疑問を抱く……。
――怖い……えも言われぬ不安に取り込まれそうになる。
「はぁ、やっと終わった……。あれ、初霜……君は泳がないのかい?」
ビーチパラソルの下で、そんな風に一人で不安にかられていたところで、提督に声をかけられた。
なんとなく、手持ち無沙汰になってしまったので、提督のそばに来たのは良いものの……。
何やら忙しそうに携帯端末にタイピングしていたり、ひっきりなしにやってくる人達への対応で忙しそうだったので、声をかけそびれて、何となく黄昏れてしまっていた。
「提督さん! えっと……わたしは、別にいいんです! 十分に楽しんでますから! それにしても、せっかくのお休みなのに忙しそうですね……」
「ああ、すまないね……ひっきりなしに面会希望の連絡が入る上に、エスクロンのマスコミ関係者達が来るわで、何とも大変だったよ。時間があるようなら、手記の続きでも書こうかと思ってたんだけどね……もう諦めた。初霜はどうしたんだい? せっかく、エスクロン社の方たちが、社員向け福利厚生用のプライベートビーチを貸し切りにしてくれたんだからね。もっと皆と一緒に楽しんだら良い……君達にとって、海ってのは特別な場所なんだろ?」
確かに……海というものは……私達にとっては特別な意味があった。
元々わたし達は大海原を駆ける戦闘艦だったのだ……いわば心のふるさとのようなもの。
潮風の香り、湿った海風と止めどなく聞こえるさざ波の音……何もかもが懐かしかった。
「……わたしは、ここにいるだけで十分満足です。皆、喜んでいましたね……。提督さんもなかなか粋な計らいしてくれたって皆、言ってましたよ。あ、お仕事はもう良いんですか? 良かったら、少しお話しませんか?」
そう言って、わたしは微笑んだ。
「ああ、やっとメールの返事を全部出し終って、一段落したってとこだよ。そうだな……このところ、忙しくて初霜とゆっくり話をする暇も無かったからな。……それにしても、水着、結局そっちにしたんだな。それはそれで、スクール水着みたいでむしろ、正義ッ! ……いや、なんでもない。うん、とにかく……よく似合っているよ」
提督さん、何やら熱弁を振るおうとしてたようなのだけど、慌てたように口をつぐむ。
わたしも今回、泳ぐための水着なんてものを買ってもらった。
何が良いのかよく解らなかったから、疾風の勧めるままに着せられたのは、ほとんど下着と変わりない黒いビキニの上下だった……さすがに、恥ずかしすぎたし、上がズレまくってしまうので、それは却下とした。
ひとまず、目に付いた中で、一番地味な黒一色のワンピース水着にしてみたのだけど。
疾風によると「スクール水着とか、マニアックっすね!」なんて言われてしまった。
良く解らないけど、フリフリとかついてて、それなりに可愛いと思うのだけど。
提督さんも、やっぱりスクール水着……とか言い出す始末。
提督さんって、いい人なんだけど……たまに良く解らないことを言うんですよね。
スクール水着ってなんだろう?
試しにネットワークデータを検索してみたら、わたしと似たような背格好の女の子達が集団で水辺にいる写真とか出てきた……どうも、割りと一般的なものらしい。
なら、問題ない……。
なるほど、本来は前と後ろに白い布を貼って、大きく名前を書くんですね。
他の皆は、めいめい好きなのを楽しそうに選んでた。
祥鳳さんなんて、白のビキニ姿……可愛いんだけど、大胆すぎって! わたしなんかは思ってしまう。
今も隣で寝てる千代田さんとレックスさんなんて、すっごい面積の少ないビキニなんて選んだ上に、今なんてふたりとも上を外してうつ伏せになってる。
肌を焼く時はそれが一般的だからって言ってたけど、うっかり寝返りなんてうったら大変な事になるんじゃないかな?
……と言うか、そもそも、わたし達って日焼けとかするのでしょうか?
でも……二人共、いわゆる胸部装甲がどっちも凄い重装甲なんですよね……。
そのぶにゅって押しつぶされてる胸……苦しかったり、邪魔になったりしないのかな?
と言うか半分くらい見えてるんだけど、それは良いのだろうか?
わたしは……まっ平らだから、その辺さっぱり解らない。
……同じ女性の姿なのに、ここまで差があると……正直、何とも言えない敗北感に苛まれる。
と言うか、大きかろうが小さかろうが、そこにどんな意味があるのか、わたしには見出だせないのだけど。
今度、どうやったら、そんなになるのか聞いてみようっ!
「その……なんだ……レックスさん達に何か用でもあったのかい?」
なんとなく、レックスさん達に視線をやっていたら、そんな風に提督さんに言われてしまった。
別に急ぎの用でもなんでもないし……疾風ちゃんもそのうち育つって言ってた!
今は、気にしないでおくのが一番! こうやって見ても、自分がダントツの貧者だったとしてもっ!
……なんだろう? この惨めさは……。
「え、えっと……その。もう、それなりに堪能させてもらったので、わたしもちょっと一休みでもしようかなと思いまして……。別にわたしがこのメンバーの中で圧倒的に貧しいとか……そんな事はむしろどうでもよくてっ! とにかく……皆さん、元気ですよね……」
他の皆は……と言うと、大佐の艦隊の面々は、さんざん砂浜を走り回った挙句に、遠泳と称して遥か沖合に……。
何処に居るのかすらわからないが……皆、泳ぎは達者なようなので心配は要らないと思う。
610艦隊の面々や祥鳳さんと疾風、雷電姉妹、それにUSN駆逐隊の面々は、ビーチバレーで勝負してるらしい。
なかなか、白熱してるらしく実に楽しそうだった。
グエン少将とリチャード少佐は、何やら意気投合したらしく、二人揃ってビール片手にビーチバレーの観戦中。
私の近くにいるのは、携帯端末片手に何やら打ち込みを続けている610の島風さんと、レックスさんと千代田さん……それに提督さんくらいだった。
ちなみに、島風さんは私と同じようにワンピースの地味な感じの水着に、腰布を巻きつけたおしゃれなカッコに麦わら帽子。
テーマは海辺の文学少女……なんだそうです。
レックスさんと千代田さんは……どっちも凄くきわどいビキニなんだけど。
下とか限りなく……紐? あまり見てはいけないような気がして、慌てて目線を逸らす。
「……まぁ、私としては皆が楽しんでくれるならそれでいいさ。エスクロンもこんなリゾート地に招待してくれたり、資金援助やら技術支援やら大盤振る舞いしてくれるようでね。……なんでも、祥鳳のリクエストを盛り込んだ、専用新型機を作ってくれるとか、そんな話も聞いてるよ」
「専用……それも新型機なんて、凄いですね! 確かに、レシプロのノーマルゼロだと、かなり厳しかったみたいですからね……わたしもゼロは好きですけど、さすがに性能不足なんじゃって思ってました」
「そうなんだよね。さすがに第二次大戦の頃同然のガソリンエンジンレシプロ機なんかじゃ、この先厳しそうだ。グエン提督の艦隊のスポンサーも、ゼロ戦型の新型戦闘機を開発中らしくてね。エスクロンとしても、負けてられないって事で結構、気合い入れたの作るみたいだよ」
「うんうん、戦力強化は大歓迎ですね。特に我が艦隊の航空戦力は、祥鳳さんに頼り切ってますからね。私としては、頼もしい限りです。でも、欲を言えばもう一隻くらい空母が欲しい所ですね。やはり、航空戦力の拡充は、我が艦隊の課題と言えますね」
「んー、まぁ……そうだね。ははは……こんな話するつもりじゃなかったんだけどね。そう言えば、、私も今回の戦いで武勲を挙げたってことで、昇格しそうな感じでね。まったく、ついこないだ新人研修を受けたばっかりなのに、中佐とか……なんだか、出世したような気にもなるよ」
「提督は、少佐程度に収まる器じゃありませんから、当然のことです。いずれ、将官となる日も遠くないと私は思ってますよ?」
「はははっ……そりゃまた、随分な話だね。まぁ、昇格したからと言って、何が変わる訳でもないんだけどね。もっとも、例によって、私の武勇伝みたいなのが、独り歩きしてるみたいでね。どこからかこの話を聞きつけた他の星間企業やらが、ひっきり無しに連絡してきて正直参ってるよ……。それにしても、エスクロン社の技術者が初霜の艦体を修復ついでに、色々調査したいと言う話をしてたけど、本当に良かったのかい?」
「わたしは……別に気にしませんよ。初霜の艦体自体は、未来人の既存技術がほとんどらしいですから。ソフトウェア回りは……どうも、わたし自身で改修したものらしいです……自分ではよく解らないんですけどね。相互接続した疾風達にも、色々恩恵あったみたいなんで、それはそれでいいかなって思ってます」
わたし自身、どこから来たのか……いつ誰に建造されたのか……。
エスクロン社の人達も色々調べてくれたのだけど、詳細なデータが残ってないので、よく解らなかった。
公式記録にも、わたしの存在は記録されておらず……。
出所も、所有者も不明の良く解らない存在だと言うことが解っただけだった。
正直、あの時、提督が拾ってくれなかったら、どうなっていたのかすら解らない。
雷や疾風に言わせると、彼女達よりも数段進んだシステムアーキテクチャだと言う話なのだけど。
技術者の人達は、自己進化する未知のシステムだと言っていた。
未来予測システム……解析機関については……。
頭脳体側自身の話なので、話すと面倒そうだったので説明してない。
誰かから、説明されたような気がしたのだけど、どこで誰からってなると、物凄く怪しい。
正直、難しいこと言われても良く解らないけど……わたしって皆と違うのだろうか。
わたしのこの世界での一番古い記憶は……提督の声と背中を包む、暖かさと安堵感……。
それより前となると、太平洋戦争の戦いの記憶。
雷達や、アトランタさん達と戦った戦闘記録は、わたしも見たのだけど……自分のした事だと言う実感がまったく沸かない。
唯一の慰めは……あれだけ派手に暴れたのに、犠牲者が一人も出なかったこと。
あの件の被害者たちは、むしろ、誰もが異口同音に、私を責めるどころか賞賛する始末だった。
「いずれにせよ……君をモルモットみたいに扱う事は、私の名と権限において、断固阻止するつもりだけどね。とにかく、今回の功績で私も昇進して中佐……おまけに艦隊自体も準主力のダブルナンバー艦隊になるそうだ。仲間……新メンバーも増えるかもしれないという話だ」
「そう言えば、エスクロン社が正式にスポンサーとして、契約してくれるって話なんですよね。でも、そう言うのってありなんですか?」
「スポンサー自体はどこの艦隊も多かれ少なかれバックに付いてると言うのが実情らしいね。艦隊運用資金も多いに越した事はないからね。エスクロン社のご好意をありがたく受けておく事にするさ……。他にもスポンサー契約に名乗り出てる企業も多くてね。でも、その辺りの交渉もエスクロンの方で代理人を立ててくれたから、やっと私も解放されそうだ。大佐の話だと、技術力もあるし、割りと義理堅い上に話の解る連中らしい……。ところで、何か飲むかね? ずっとこんな日差しの下にいると喉も渇くだろう?」
……このビーチ……緯度的には、ほぼ赤道直下くらいらしい。
その割には、40度超えるほどまで暑くないのは、海洋面積が地球より広いのと、恒星との距離の関係らしく、むしろ赤道付近が一番快適なんだとか。
本来は、重力も5割増しとか、かなり過酷な環境の惑星なんだけど……そこら辺は科学の力技で解決してるらしい。
提督がテーブルに置かれていた情報端末にメニューを表示してくれる……。
食べ物や飲み物はわざわざ買い出しとか行かずとも、ワンタッチで注文するだけで、小型ドローンがデリバリーしてくれるらしい。
なんだか、すごーい。
「……提督さん、このカルーア・ミルクってのはどんなのですか?」
カフェオレみたいなカクテルの写真が目に付いたので、聞いてみる。
綺麗に二層に分かれていて、島のようにアイスクリームが浮いてる辺り、わたし的には、なんともポイント高い。
「確かリキュール系のカクテルだったと思ったんだが……初霜、君はアルコールなんて飲んで良いのか?」
「……提督さん、わたし……見た目自体はこんなですけど、大人の女性と変わりないんですよ? わたしも艦齢で言うと20歳くらいなんですからね……大人なんです。お酒だって飲めますよ! あまり、子供扱いすると怒りますからね……わたし、怒ったことなんて無いですけど……。たぶん、きっと! 大変な事になりますよ!」
うん、わたしだって見た目はちっちゃいけど、精神的には大人な歴戦の武人!
提督さんは何かというと子供扱いするけど、わたしは見た目通りのお子様じゃないのです!
その辺、強くアピールしたいと思ったので、敢えてアルコールカクテルのカルーアミルクの注文ボタンをポチッと。
やがて、無人ドローンがカルーア・ミルクを届けてくれたので、早速一口飲んでみる!
「あっまーい! それに身体がホカホカしてきます!」
何というか……アルコールの刺激に甘さが一層引き立てられて……これは! 美味しい!
あっという間に一杯飲み干してしまって、提督から端末を奪い取って、適当に数字を打ち込んだ所までは覚えているのだけど……その後のことはよく覚えてない。
何とも幸せな気分だったのは覚えているのだけど……。
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はい、島風です。
さっきまで、ほんっっっっとに大変でしたっ!
一言で言うと……初霜ちゃんがご乱心召された。
何を思ったのかカクテルをカパカパ飲み干した挙句、千代田とレックスさんに絡んでいって、オッパイ寄越せとか大騒ぎ。
挙句の果てに、永友提督にタックルかまして押し倒した挙句、マウント取って、水着を脱ごうとし始めたので、私が全力で止めた。
何やら逆鱗に触れてしまったようで、ガチな感じで襲い掛かってきたので、私もマジモードで応戦。
……白兵戦とか、冗談じゃないって思ってたんだけど。
そこはそれ……私だって歴戦の猛者! 一方的に負ける訳にはいかないっ!
かくして、赤道直下の南国ビーチで、水着少女同士のガチバトルとなったのだけど。
お酒飲んで暴れまわったら、そりゃ一気に回る……と言うわけで、五分も経たないうちに初霜ちゃんが勝手にダウンして決着。
私達だって、アルコールなんて摂取したら、人並みに酔っ払うんですからね……。
「そこまでっす! 勝者! 島風ちゃんっすー!」
……私と初霜ちゃん……いきなり降ってわいた好カードと言うやつで、状況解ってない皆は観戦モード!
訳の解らないうちに、疾風ちゃんにウィナーコールされ、皆から勝者認定されてしまったのだけど。
……初霜ちゃん、お酒入ってなかったら、私が勝てる相手じゃなかった……。
目で追いつかないほどのぶっとんだ動きと巧みな体術……私もほとんど防戦一方だった。
武闘派軽巡と名高いアトランタがあっさり圧倒されたって話だったけど、納得。
この娘がベストの状態でやりあうとか、考えたくもなかった。
艦としての戦闘力も異常だけど、頭脳体の戦闘力も常軌を逸していた。
最後の方なんて、黒いエネルギーブレードみたいなのを両手に纏ってたし……何なのアレ?
……まぁ、結果的に大人しくなったからいいんだけどね。
ちなみに、初霜ちゃんはレックスさんの膝枕で寝息を立てている。
千代田も隣で団扇で風を送りながら。かーわいいなんて言いながら、時々ほっぺたを突っついている。
……思い切りとばっちりの被害者なのだけど、どっちも面倒見いいんだから。
でも、こうやって改めて見ると、どっちも水着の布面積少なすぎ……私的には痴女認定レベル。
「いやはや……島風ちゃん、大変迷惑をかけてしまった……すまない、許して欲しい」
「……まったく、何やってるんですか! ……お酒なんて飲ませて……なんか変なスイッチ入っちゃったみたいで大変でしたよ!」
「全くもって、面目ない……本人が大丈夫っていうから、好きにさせた結果がこれだ。今後は、アルコールのたぐいは厳禁だな……これは。君こそ怪我はないかい? それにしても良く、怪我もさせず大人しくさせてくれたものだ。さすが……武勇誉れ高い島風ちゃんだね」
……私ってどういう目で見られてるんだろ?
おまけに、今回まがりなりにも、あの初霜とガチ勝負して勝っちゃったし……。
また、変な二つ名付くんじゃないだろうか?
そろそろ、あの雪風辺りが黙ってないかも……正直、勘弁して欲しい。
あいつ、バトルジャンキーみたいな奴だから、相手するの面倒くさいんだよね……。
「とりあえず、保護者であるなら、ちゃんと面倒見てくださいね。一応、皆には余興とでも言っときます。……レックスさんも千代田もとんだとばっちりでしたけど、そんな無駄に胸を強調するようなカッコする方も悪いので、少しは自重してくださいね。あと私達結構、注目されてるから、思い切り盗撮とかされてましたよ……」
とりあえず、出歯亀ドローンが3機ほど、ビルの屋上に3人。
入江の向こうの小山の中に2人……。
当然ながら、すでに通報済みなので、現地の治安機関が人知れず全員しょっぴいたらしい。
その辺、私に手抜かりなんてない……むしろ、未来人って馬鹿ばっか。
「ええっ! なによそれっ! キモい!」
遠泳から戻ってきてた陽炎が顔を真赤にして叫ぶ。
……恥ずかしがるくらいなら、そんなお尻丸出しビキニとか着るなという話。
「あっしらは知ってたっす! マコームちゃんなんて、石投げてドローン落っことしてたっす! さすがっす!」
「あれは、たまたまですよー! でも、私の疾風ちゃんを盗み撮りとか許しません」
……良く解かんないけど、この二人……なんで、恋人繋ぎで手を繋いでるんだろ?
戦いの中で愛が芽生えちゃったとか? 百合物はあまり好きじゃないけど……私に告ったりしなけりゃ、許す。
とまぁ……そんなひと騒ぎもあったんだけど。
その後は、皆でバーベキューとかしたり、さっきの私と初霜のガチバトルに刺激された連中がバトったりと色々あったけど、皆楽しく海辺の時間を過ごした。
私的に見ものだったのは「ドキッ! 漢だらけのビーチバレー対決、最強提督決定戦!」だったんですけどね。
結果は……スツーカ大佐が無双して終わった。
あまりに圧倒的すぎたので、大佐一人に対して、他の三人で挑んだのだけど、身体の鍛え方が違うのか、全く勝負にならなかった……永友提督が根性の顔面レシーブを決めて、一点返したのが唯一の戦果。
引き換えに、ものの見事に気絶してしまってリタイアなのだけど、その根性は賞賛に値すると思う。
そのあと復活した初霜ちゃんが嬉々として、膝枕とかしてたのが印象的だった。
と言うか、この娘……永友提督さんにめっちゃお熱なのね……まぁ、いんじゃないかなー。
……そう言うのも。
なお、うちのグエン提督もリチャード少佐もいいとこなし。
その後「大佐&ロシア隊VS有志全員」のビーチバレー対決に発展し、なかなかの見ものだったのだけど。
それはまた別の話と言うことで……。
……そんな風に、楽しい時間が過ぎていったのでした。
夜になって……。
ホテルで寛ぎながら、エスクロン社の人達が花火大会とか開催してくれて、皆がそれを鑑賞してる中。
……私達の公式スポンサー、アドモス商会から気になる連絡が入った。
『当商会所属の連絡輸送艦が、消息不明となる事故が発生いたしました。輸送艦から送られて来た最後の記録映像から、潜行艦に襲撃された事が判明。なお、襲撃者は黒船ではなく第9潜水艦隊の伊400と酷似しており、先方に確認するも、当該艦はドック入り中との事。極めて不可解な状況に付き、現地調査を依頼させていただきたい』
正直、訳の解らない話。
ドック入りしてるはずの伊400が民間船を襲撃?
何かの間違いではないかと思うのだけど……添付された映像に写されていた艦影は、黒船の潜行艦にしては、大きすぎた。
確かに、大きさや形状から、該当しそうなのは、伊400系列潜行艦くらい……。
けど、どう言う事? なんで、私達のご同類が、輸送艦なんかを襲撃するの?
いずれにせよ、そんなものが自由にエーテルロードを闊歩しているなんて、危険極まりない状況だった。
それに私の勘が告げていた……これは見過ごしてならないと。
と言うか、似たような話を最近聞いた。
……初霜。
彼女はどこから来たか、自分でも解らない良く解らない存在だと……そう言っていた。
私達より先を行く、鬼神のごとき艦。
永友提督に出会う前の彼女は、出会うもの全てに襲いかかっていたとも聞いている。
……なんとなくなんだけど、この伊400と初霜に通じるものがあるような気がした。
その夜、私こと、重雷装駆逐艦島風は人知れず、エスクロン中継ステーションを出港した。
------To Be Continued
少し長くなりましたが。
ひとまず第一部完とさせていただきます。
とりあえず、話的にはここで一段落。
正体不明の敵、単身調査に向かう島風は何を見ることになるのか?!
乞うご期待!
皆様のご支持のおかげで、本作品……SF宇宙でトップ、総合ランキング入りも間近とかそんな感じです。
大変、恐縮……ただ感謝、感謝のみでございます。
感想、ご要望、などございましたらお気軽にメッセなり、感想なりいただければ幸いです。
今後共、よろしくお願いします!




