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「生徒会長について調べる?」


「うん」


僕は俊介と登校しながら話す


「なんであの生徒会長を?」


「もしかしたら檜山会長の関係者が大罪人の最初の被害者かもしれないんだ」


「詳しく!」


俊介にパペットとの話を話す


「『詐欺師』か・・・」


「それで檜山会長の事を調べるんだ、檜山紀彦が誰なのか・・・出来ればその紀彦って人と直接話したい」


『そして詐欺師の情報を手にいれる!』


「んっ!?パペットの声がしたぞ!?」


「・・・はは」


僕は鞄の中を見せる


『やっほ~♪』


「持ってきたのか?」


「アドバイスがいるからね・・・調べるにしてもどうすればいいかわからないし」


『警察官である僕が色々アドバイスするよ!』


「まぁ、不安があるが頼りにするか!んじゃあ陽と俺で別々に調べるか」


「そうだね、僕は檜山会長の友人から聞いてみる」


「どうやって?」


『陽があの生徒会長に惚れたって言うんだよ』


「マジで!?」


「嘘だけどね、そう言って檜山会長の事を聞いてみるんだ・・・家庭事情とか」


「家庭事情?なんで?」


「えっと・・・なんとなく」


メイド喫茶の件は秘密って約束だからね・・・俊介やパペットには悪いけど黙っていよう


「まぁいいか、俺は先輩に話を聞いてみる、口の軽い先輩がいるから何か聞けるかもしれないな」


「じゃあそれで調べていこう」


「おぅ!」


ーーーーーーーー


という訳で昼休み


「・・・・・・・」


僕は3年生の廊下を彷徨く


昼休みだけではなくてちょっとした休み時間の間も彷徨いていたけどね


理由は


「君2年だよね?どうしたの?」


この人だ


「あ、いえ、その・・・」


僕は視線を泳がせる・・・そして一瞬だけ教室で昼食をとっている檜山会長を見る


「・・・・」


そして黙ってうつむく


「・・・ははーんそういうこと・・・」


目の前にいる先輩はニヤリと笑う・・・


(かおり)に用が有るんだね?」


香・・・檜山会長の名前だ


「いえ、僕は、その・・・い、いいですから!」


そして退散する

・・・・・・これで上手くいくかな?


僕がこんなことをしたのは俊介が手にいれた情報とパペットのアドバイスが理由だ


俊介が口の軽い先輩から聞いた情報では檜山会長は友人が少ないとのことだ

というのも彼女は様々な面で頼りになるので同級生達は彼女を尊敬しておりある程度距離を置いているらしい

そんな彼女だから彼女と対等に接する人間は少なく、友人関係になる人は少ないという事だ


そして僕に話しかけた先輩はその檜山会長の友人だ

かなりのお節介な人間らしく、色恋沙汰にもよく関わるとか

そんな先輩だから2年の僕があんな行動をすれば僕が檜山会長に惚れてると勘違いして色々話してくれるかもとはパペットのアドバイスである


「本当に大丈夫かな?」


僕は不安になりながら教室に戻った



ーーーーーーー


そして放課後


「いたいた♪」


「・・・・・」


例の先輩が本当に来たよ・・・


「君の事を君の友達から聞いたよ?香の事が気になるんだって?」


「うっ・・・」


僕は周りを見る


教室にはまだクラスメイト達がいる


「ここじゃ話しにくいかな?付いてきて」


僕は先輩に付いていく



ーーーーーー


"屋上"


「ここなら話せるよね?あ、私は鈴峰(すずみね)(ふみ)ね文先輩って呼んでね♪」


「は、はい・・・」


「それで?陽君は香の事をどう思ってるの?」


「その、か、可愛い人だと思ってます///」


嘘でもこんなこと言うと頬が熱くなるね


「確かに香は可愛いからね~♪中学の時からもうモテてモテて」


「そうなんですか!ライバルが多そう・・・」


「まあ香は他の事で忙しいから恋愛はしないんだけどね」


「・・・他の事?」


「・・・・・君なら話してもいいかな?」


文先輩が話す


「あの子のお父さんね、一昨年詐欺にあってね・・・」


「詐欺に・・・」


『詐欺師』か・・・


「それからお父さんは自棄になっちゃって・・・仕事も辞めて借金抱えて・・・それでその借金の返済の為に香は色々とバイトしてるの・・・学校にはちゃんと許可をとってね?」


「どんなバイトですか?」


「ん~?家庭教師に通訳でしょ、それと接客してて休みがない状態でね」


「だ、大丈夫なんですか?」


「平気な顔してるけどもう限界でしょ、最近フラフラだし」


「そんな・・・」


「それで?君はどうするの?」


「えっ?」


「あの子を支えられるの?ハッキリ言ってあの子の恋人なんてあの子の負担にしかならないよ?君はあの子の借金を無くせるの?」


「それは・・・」


「この話を聞いた奴等は皆諦めたの・・・香の幸せなんて考えないで結局自分の為にあの子が欲しかっただけ・・・私ね、そんな奴が許せないの・・・もし君があの子を諦めないって言うならあの子の借金を返済してあの子助けてみなよ、そうしたら私も祝福してあげる♪・・・・まあ無理だろうけどね」


そう言って文先輩はドアに向かう


「あ、この事は誰にも話しちゃ駄目だよ?話したら・・・・どうなるかわかるよね?」


文先輩が笑顔で言うが・・・目が笑ってない


「・・・話しませんよ、ただ」


「ただ?」


「文先輩のお蔭でなんとか出来そうです♪」


「・・・?」


文先輩は首を傾げた後に屋上から学校戻る


それを見た後に僕も教室に戻った



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