日常の崩壊
ピピピピピピ!!
「う~ん・・・」
部屋に鳴り響く目覚まし時計の音で起こされる
ピピピピピピ
ガチャ!
「・・・・・ふぁ~」
僕は身体を起こす
「・・・ダルい」
学生に良くある学校がめんどくさい朝・・・正直休んで二度寝したい
「そうもいかないよね・・・」
僕は布団から出てパジャマから制服に着替える
ーーーーーーー
『陽へ
ちゃんと食べてから学校に行くように!!』
母さんが用意してくれていた朝食を食べて僕は準備を済ませる
そしてそろそろ・・・
ピンポーン!!
「陽ぉー!行こうぜぇぇぇ!!」
「今いくよ!」
幼なじみの春岡俊介が僕を呼ぶ
ガチャ!
バタン!
カチッ!
外に出て家の鍵を閉める
「今日の体育ダルくね?」
「ホントにね」
そして俊介と一緒に登校する
このまま学校に行って授業を受けて
放課後は俊介や他の友人と寄り道したりして遊び
帰ってからお風呂に入ったりテレビを見たりゲームしたり宿題をしたりして寝る
それが僕の日常
僕の・・・日常だった・・・
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放課後
「じゃあ俺ちょっと用事があるから!また明日な!!」
「うん、気を付けて・・・」
そう言って俊介は走っていった
「・・・ゲームセンターでも行くかな」
今日UFOキャッチャーに新商品が入るんだっけ?
ーーーーーーー
ゲームセンター
「あっ、有った有った!ぬいぐるみか・・・まぁ1つくらい有っても良いかな」
僕の部屋殺風景だって俊介も言ってたし・・・
僕は100円を入れてプレイする
ウィーン
ガチャ!
ウィーン
ガッ!
「おっ!掴んだ!」
ウィーン
「お、落ちない?持ち上げた!」
ウィーン・・・
クパ
ボトッ!
「・・・嘘・・・1発で取れた!?」
珍しい!
「明日俊介に自慢しよう♪」
僕はぬいぐるみを持って家に帰った
ーーーーーーーー
「う~ん・・・これどこに飾るかな・・・」
僕はぬいぐるみを見る
「それにこのぬいぐるみ何がモデル?兎?猫?」
白くて耳が少し長いけど兎って風には見えない・・・
「まぁいいか!よし!本棚の上に・・・うん!良い感じ!」
僕はぬいぐるみを見ながら満足感を感じる
プルルルル!!
「んっ?」
家の電話がなる・・・
「母さんは・・・まだ仕事だったか・・・」
僕は電話に向かう
プルルルル!
「はいはい今出ますって」
ガチャ!
「もしもし追川です」
『・・・・』
「あ、おばさん?どうしたの?」
電話の相手は俊介の母親だった
『・・・・・』
「・・・・えっ?」
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翌日
「・・・・・・・」
「陽君・・・」
「・・・・・そんな、なんで?」
僕は膝をつく
「昨日、普通に別れて・・・また明日って言ってたのに・・・」
「陽君・・・」
「なんで死んだんだよ!!俊介ぇ!!」
僕は俊介の入っている棺桶の前で叫んだ
昨日のおばさんからの電話は俊介が死んだことを伝える電話だった