第5話 兵士を攻略する。 後編
ジンとアンが残りの人達を探してくれて、もう日が沈んで辺りは真っ暗になったがやっとか全員集合した。
正直言うと尻が痛い、起きて待つのがこんなにも辛いとは思わなかった……。
とりあえず、まずは自己紹介でもしとかないとな。
俺は身長の問題あってベンチの上に立ちみんなを見渡す。
「初めまして、私が今回この部隊の隊長になりました、タナトスという者です。どうぞお見知りおきを」
ふっ、決まった……。そう思っていたら周りの兵士達が騒ぎ出す。
「え⁉︎こんな可愛い子が隊長⁉︎ジンさん本当ですか⁉︎」
「おほっ、ロリ最高!」
「アンはなんか地味だったしなっ」
という男性の方々、なんか涎が出てるぞこいつら……。
おいっ、最後のやつでアン泣いてるぞ!
「やっとか俺たちはあんなむさ苦しいおっさん隊長から逃れるのかぁっ、くぅぅ……」
そして泣き出す人も、えっ、なんなのこれ、士気めっちゃ高い⁉︎俺ってそんなにカリスマ性あったの⁉︎
と、1人で勘違いするタナトスとロリ隊長が出来て喜ぶ兵士達
騒がしくなってきた兵士達だがジンが前に出るとビシッと隊列を組む。
「私がタナトス様の補佐に入るジンだ!アン以外はみんな男性で、可愛らしい隊長が出来て喜ぶのはわかるが、その前に重要な話がある」
その言い方なんかバカにしてるようになってるぞジン……。
なんかもやもやしていると、ジンが目配りをするのが見え、私は息を吸い兵士達に今回何故このような部隊を作ったのか説明をする。
「あー、貴方達にも連絡いってると思うが説明しようも思うわ。今戦争している相手の国、えーと、ここ何の国か聞いてないけど、ジンどこの国でしたっけ?」
「……ドッレ帝国です」
ボソッと教えてくれて何とか説明に戻る。
「そうそうっ!ドッレ帝国の主力部隊の飛竜があまりにも強くて勝てないらしい、それで私達の部隊がそれを撃退しようという話しよ」
その話を聞いた兵士達は真剣な顔になる。
その中にいるゴツい兵士が手を挙げる。
「ん?何か聞きたいことあるのかしら?」
「はい、我々10人でどうやって飛竜を撃退するおつもりですか?」
「私も気になります……」
アンも含め皆聞きたがってガヤガヤしだす。
ふふっ、やはり聞きたいよな、魔法使いだからできる作戦を教えてやろうお前たちにっ!
俺はハイテンションになり兵士達に作戦を伝えたのであった。