第2話 自分自身を攻略する。 後編
決まらない自己紹介したが、まぁなんだナタリーさん
その目はなんだ……。
「タナトスちゃん?見た目かわいいのに名前はなんか……」
「お、おう」
あれ、ナタリーの反応が微妙だ。
やはりこの世界ではタナトスって名前ダサいのか……。
死そのものを神格化した神の名なんだけどなぁ、やはりこんな小娘みたいなやつには似合わないか
「ま、まぁそれよりも!俺は日本から流れてきたのですが、ナタリーさん日本って国知ってますか?」
とりあえず知っているか聞くが、まぁ知らないだろなぁ
ドラゴンや魔法騎士団とか言ってる時点でもう異世界確定だもんっ!
まぁ、直接知らないって聞いたらなんか諦めつくからなぁ
「知ってるぞ、日本てあの島国だよね?でも、そこから来たって……」
ほらぁ〜、知らないって……。
「どぅえええあああああああああぁっ⁉︎」
なんか人が出さない声が出た。
ーーーーーーーーーーーーー数分後ーーーーーーーーーーー
「大丈夫かタナトスちゃん?なんかすごい声出てたけど……」
「あっ、大丈夫です。いや、それよりも!えっ、日本あるのですか⁉︎」
ちょ、えっ、ここって異世界じゃないの?希望抱いちゃうよ?
目をキラキラさせながらナタリーを見つめるが、
が……。
「日本は1,000年前に滅んだぞ?」
ふぁぁあああああああん‼︎
えっ、何これ⁉︎えっ、これ、えっ、うそんっ!!!!!?????
「クスッ、でも私驚いたよ、まさか日本から来たとか言うから!勿論冗談だよね?」
ナタリーは口を抑えて少し笑う。
「はははっ、冗談冗談!」
いや、マジなんですけどね⁉︎どうしよ、俺女体化して、未来に行って、しかも無職という色々詰んでいる気が
「だよね!で、本当はどこから来たんだい?」
「日本しかわからないです……。俺、記憶が曖昧で……」
くそっ、もう記憶が失ったというしかないじゃない……。
「そうか……」
ナタリーさん悲しまないで!なんか俺死にたくなる程胸苦しいんですけど!
「よしっ!それならば、記憶が戻るまで私が保護しよう!その変わり私の魔法騎士団の雑用係として仕事はしてもらうけどね?」
「え、良いんですか?」
こんなトントン拍子でいいんですかと心の中でガッツポーズしてたが、ナタリーがもう一つお願いがあると言う。
「話し方を女っぽくしたら良いかな」
まじっすか……。