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序章
そう言って、修ニは店を出た。
「あの・・野郎・・へへ・・可愛い所あるじゃないか」
佐久間はにこりとした。
1週間して、佐久間は約束通り、修ニに羽崎鳩舎の鳩を見せていた。
「綺麗な鳩やなあ・・」
修ニが言った。
「ファブリ―系と言ってな、輸入系で、最高の血筋ばかりだ」
「へえ・・」
修ニには血統なんか、どうでも良かった。ただ純粋に綺麗な鳩・・それを感心して見ていた。
「関西では、新川鳩舎や、有名な鳩舎も拓さんあるが、新川さん所の長距離系とまではいかないが、まあ、羽崎鳩舎も、そこそこなもんなんだぜ」
「ふうん」




