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修二
奥の部屋へ、恵利が和哉を連れて入って行った。
「大変そうですね、理沙さん」
修ニが言うと、
「おう!修ニ。ほんでも、大変なんはこれからぢゃ!」
理沙さんは、相変わらず元気一杯で明るかった。
「ほんでも、あんた達も、安生行っとるようやね」
「あ・・まあ」
少し照れながら修ニが答えた。
「どや?もう済んだんか?」
理沙が、あちこちを片付けながら言う。
「はあ?」
「何とぼけとんね。した?って聞いてんねん、恵利と」
「ちょ・・理沙さん、待って下さいや。そっくりですよ、最近口調が先輩と」
「え・・あはは。ま、せやけどな。修ニ。恵利も来年大学受験や。色々悩んでる見たいやで。あんたは、その後まだ一年学校あるしな」
「はあ・・・」




