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工藤の店に
10時を回って米次が家に戻って来た。
「あんちゃん!どうやった?」
「ああ、3位、6位、9位だ」
「優勝出来へんかったん?」
「残念ながらな・・・この西郷連合会にも、天才少年ってのが居てさ、今回もその子が1、2位、4位だ」
「へえ・・・。その子って?」
「ああ、お前と同じ年だけどさ、韓君って言うんだ。ファンネ系の 飛び筋を持ってる。親父さんの代継ぎだがな」
「ふうん、天才かあ・・へえ・・」
「ねえ、よーちゃん、何か食べる?」
美弥子さんが言う。
「そういや・・社長に軽食貰ってたんだけど、食って無いや。食べる、食べる。修ニも食うだろう?」
「食う!」
話の続きがしたそうな修ニだったが、鳩の事は少しだった。




