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修二の青春  作者: 白木
186/333

工藤の店に

「うん・・すげえ・・上空に点見たいに見えたんが、段々鳩の形になって、もの凄い勢いで落下するように、ツバメ見たいに羽を折りたたんで、この鳩舎に戻って来たねん。もう・・最高やで、あんちゃん!」


 興奮して、目をきらきらさせながら、修ニは答えた。ぽんと米次は修ニの肩を叩くと、


「そうか、そうか・・。ところでな、今日の帰舎タイムは、とてつも無く早いんだぞ」

「そうなん?」


 羽崎鳩舎は、この300キロレースに67羽参加して、59羽が既に戻って居た。

 その晩、修ニが美弥子に一生懸命に今日の事を話していた。


「あんな、お母ん。もう、凄いんやって。こうやってな、びゅーんと落ちて来るように帰って来たねん。その鳩はな、うちのイチ号の兄弟やねんで」


 にこにこしながら美弥子もそれを聞いている。

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