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工藤の店に
少し恥かしそうな顔をしたが、その神藤の方も・・眼を見開き、
「ええっ!ひょっとしたら・・工藤って、あの大阪の鬼、猛虎と言われた、雷神初代総長お?」
「せやんけ」
「うっそー・・・(絶句)・・あの・・失礼の数々、お許し下さい。けど・・余計にここで、働きとうなりました。お願いします」
「ち・・しゃあないのう・・ほな、W1直るまで、来たらええがな。せやけど、ゆうとくで、めっちゃハードやで、わしの所は、ええか?理沙」
工藤の天性の性分は、相手との距離を感じさせない応対と、この自然さだ。理沙と呼ばれる事に、全く違和感を感じ無かった神藤だった。
こんな事があって数日経った。修ニが工藤の所にやって来る。そして、奥へすたすたと入って行く。神藤がその姿を見て、事務所から出て、様子を見ている。修ニが自分のマッハに触ろうとした瞬間だった。
「こら!坊主!きちゃない手でバイク触るんやないで!」
修ニの背後から、理沙の声が聞こえる。その声に修ニは振り返った。
「誰・・?あんた・・」




