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修二の青春  作者: 白木
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佐久間米示と言う男

 米次の包容力のある人間的大きさと、温かさに、修ニの心も自然に受容していた。父子となった関係よりも、むしろ兄弟に近い関係となっていた。

 美弥子さんは現在、羽崎を退社して、羽崎の経理の委託業務と言う形での自宅勤務になっている。修ニの苗字も今は、勿論佐久間だった。修ニ自身が変わった訳では無いが、何かが大きく変わった気がしていた。そんな矢先にある出来事があった。

 工藤の修理工場に、1人の女性ライダーが入って来た。


「いら・・・っしゃい。」


 工藤は長身の女性ライダーを見て、少し驚いた、その女性の服は転んだものか、あちこち破れ、少し膝からも血が出ていた。


「これ・・直して欲しいねん」

「ふうん・・カワサキのW1やな・・かなりの年代もんやが・・ま、部品は取り寄せせなならんけど、それより、姉ちゃん、あんたの傷の方が先やで、それ」

「こんなんカスリ傷や」

「あかん、あかん。ちょっと入っておいで。傷薬位置いてあるよってな」


 その様子を千崎、田村が見に来る。


「こらこら・・お前等、あっち戻っとれ、あっち」


 奥へ戻るように、2人に指示する工藤。

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