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修二の青春  作者: 白木
142/333

佐久間米示と言う男

「え・・?知らんぞ・・そんな事は」


 佐久間が一瞬間を置いて、答えた。


「あれ?ちゃうの?綺麗な女の人と腕組んでたやろ。大磯で」


 台所の美弥子さんの手が少し止まっていた。


「ば・・馬鹿言うなよ。そりゃ、見間違えたのと違うのか?」

「え・・?ほんまのほんまに、知らへんの?」

「あ・・ああ。俺は、そんな所行って無いし」


 覗き込むように佐久間の顔を見る修ニ。

 美弥子さんが、叉にこにこしながら洗い物を始めた。


「ほんなら、日曜日、えらいめかし込んで、どこ行ってたんや?」

「ああ・・日曜日だったら、知り合いの社長に頼まれて、大事なお客さんの送り迎えしてたんだ」

「なあんや・・そうかいな・・がっかりやなあ・・」

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