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序章
「な・・なんや、なんやねん!」
「頼むから、これ以上笑わすなよ。運転出来ん」
「ちゃう言うんけ?、せやけど、こんな平日に、用心棒見たいな男連れて、放鳩車かなんか知らんけど、どう見たって、堅気には見えんわ。そやから、もう俺は平気やから、ここで、降ろしたってくれや、なあ」
「くっくっく・・。そうはいかん・・諦めろや・・坊主」
「くそお・・せやけどな、俺ん所はお母んと2人きりや、貧乏やさかい、金なんかあれへんぞ!」
少年は言う。
「これこれ・・佐久間君。もうええ加減にせんかい。坊主、わしはこう言うもんや」
羽崎が名刺を少年に差し出す。羽崎インテリアショップ社長 羽崎四郎とあった。
「ほんじゃ・・」




