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佐久間米示と言う男
「ん?何やねん」
「先輩が先やったんで、先輩から先に・・」
「いやいや・・大した事やあらへんねん、お前の所へ、佐久間がちょこちょこ行っとるか思うてな」
「はあ・・同じ社宅内ですんで、3日前も鳩持って来てくれはって。先輩、俺鳩レースちゅうのをあんちゃんと一緒にやりたい思うてますねん」
「おう、そうか。そらええのう。で?変わり無いか?」
「え?変わり無いかって。俺?あんちゃん?俺はこの通りやし、あんちゃんは相変わらずですよ・・?」
「いやいや。それやったらええねん。それより、修ニがわしに聞きたい事って何や?」
「はは。しょうも無い事ですねん。先輩、何で女子従業員雇わしませんの?結構最近この店、評判が出て来て、仕事も増えたって、千達に聞いてますよって」
「そらあのお・・そうしたいのはやまやまやけど、雷神復活してからちゅうもん、族仕様のバイクばっかり注文受けて、当局にも目つけられるわ、柄の悪いんばっかり来よるし、どやったら、お前、可愛い女の子が入るんや?」
「あははは。そうやねえ!はははは」
修ニが笑った。工藤は苦笑いしていた。




