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登校
俺は家を出て学校へ向かう、一人でである。この場所、時間に人は少ない。
「よーっ‼おっはよー」
テンションが朝から高いやつから挨拶された。
「ああ、おはよう」
彼の名前は梅鷹。そのままうめたかと読む。俺の数少ない友人の一人と言っていいだろう。こいつはなぜか俺に絡んでくるよくわからんやつだ。ちなみに苗字は知らない。梅鷹は両親の離婚などが多く安定しないからだ。だから梅鷹は梅鷹でいいんだ。
俺と梅鷹は歩いて学校へ向かう。時間はまだ余裕だ。
「昨日のあのテレビみた?」
「いや、俺はテレビ見ないし本を読むのが好きと前から言ってるはずなんだがな」
「ん?そうだっけ?まあいいさ!んであのテレ…」
「みてねーよ?」
いい忘れていた。こいつはただのバカだ。同じことを聞くときがあるほどバカだ。
まぁいい…どうでもいいからな。
学校へそろそろ着く。とくに変わりのない学校へ。勉強、休み時間、勉強、の繰り返しが始まるのだ。だが俺は別に勉強は普通にできる。梅鷹と違って。そう思いながら今日も変わらない校舎へ入っていった。