↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

ヌヴェル23 てるてるボーイズ

作者: 寺澤樹生
掲載日:2026/09/12

A「僕には、天気にする力なんてないんだよって目で訴えたんだけど、全く聞く耳持たないというか」

B「よくいるんだよね、そういうの。で、一つじゃ足りないからって二つも三つも作ってしまう子が」

A「そうそう。で、一方的なんだよね。天気にならなかったら首をちょん切るぞって」

B「こっちの言い分聞かないものね」

A「残酷すぎるっしょ。ちっちゃい子どもなのに」

B「で、どうするの?」

A「ん-、どうしようか?」


会話しているのは、二人のてるてる坊主。

小学1年生の女の子は、明日の遠足が晴れるようにと、てるてる坊主を二つも作った。

それを部屋の窓につるしている。


A「龍神様に頼んでみようか」

B「いや、無理でしょ。只今、絶賛雨降らし中だよ。龍神様のミッション遂行中だよ」

A「だよねぇ・・・。でも、やってみなきゃ分からないし、真夜中にお願いに行ってくるよ」

B「じゃぁ僕は待っているよ。二人ともいなくなるわけにはいかないからね」

A「そうか、わかった。必ず戻ってくるよ。君だけ首をちょん切らせることはできない」

B「あの、もうちょっと希望のあることを言ってよ」


そして翌朝。

朝日が昇ってくる。今日はいい天気になりそうだ。

B「(泣きながら)帰ってきてくれたんだー。しかも天気にしてくれて。助かったよー。ほんとありがとう」

A「いやぁ、龍神様のおかげだよ」

B「説得、大変だったんだろう?」

A「もう大変もなにも、全然聴いてくださらなくて」

B「で、どうしたの?」

A「もういいですって言って、龍神様のてるてる坊主を作って一緒につるしてもらいますからって」

B「言ったの?」

A「そう、更に一言。一緒に首ちょん切られましょうねって」

B「そこまで言ったの?」

A「そしたら、ようやく聴いてくださって。あー疲れた」

B「お疲れ様」


女の子が目覚めた。

晴れた空を見て、「やったー」と叫んだ。

女の子の部屋の窓には、二つのてるてる坊主と龍の形をした紙細工のようなものが吊るされ、ゆれていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。