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作者: 小池竜太

こんな子供イヤだなあ・・・・・

昔、僕は嘘が上手かった。なぜなら僕はこっそり長生きしていて、子供の頃でも、長い記憶を保っていたからだ。しかしその嘘のせいで僕はひどい顔をしていた。



 子供の演技は心得ていた。そんなに難しくはない。子供になりきって演技すれば、意外と簡単にできるものだ。




 嘘は色々ついた。嘘が手段で、何かを隠さなくてはいけないときに即興で嘘をついた。



 「買い物どうして遅れたの?」そんなことを言われた時に、


「すごい混んでて、後、試食で遅かったの」とかが、即興で言えたのだ。

 嘘は面白かった。みんな単純で純朴な人たちばかりだったから、嘘でみんなを騙し、からかった。




 ある日、妹が僕に怒ってきた。


「お兄ちゃんと初キスは私でしょ?なんでRちゃんに初めてだって言ったの?」


 僕は少し困っていった。

「Rちゃんは、怖い子だし、僕はEが一番大好きだよ」

 そう微妙な嘘をついた。


「だったら堂々とRちゃんの前で言えるよね?」


 Eもなかなかやるな・・・・・



 僕はそのことはごまかし、そのあともEともRとも仲良くしていた。みんな忘れているのだが、当時は子供でもキスしたりしていた。



 ある日、EとRと遊んでいたら、Eがこう言った。

「お兄ちゃんはEが一番好きなんだよ。Rちゃんは二番目だね」



 Rは烈火のごとく怒ってきた。



 困った僕は、

「二人とも大事だよ!」

 と言った。


「じゃあ、どっちが一番か、選んでもらおうよ」そうRが言った。




「どっち?E?R?」


 こんなに追い込まれた子供もこの世に、そうはいない。



 僕は、神頼みしたい気分だった。でも勇気を振り絞って、Eと答えた。



 Eは喜んだが、Rとは別れたしまった。


 子供の頃に、人は人生の一部を垣間見る。後にその人生に復讐をされる僕だが、この時は、まだ穏やかな人生を・・・・・両親や妹に囲まれた穏やかな人生を送っていた・・・・・



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