表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/13

第7話『体育祭当日!笑って走ってすっ転んで!?』

ついにやってきた体育祭本番。

笑いのために作戦を練り、友情を試し、体力を忘れた少女たち。

果たしてこの日、彼女たちは――

笑い死に寸前の先生を生み出すことになる。

「みなさーん!元気にいってみよー!」


朝のグラウンドに、担任の先生のやる気が響き渡る。

しかしその声をかき消すように、ひよりの声が叫ぶ。


「よし!みんな、アフロ装着!!」


「アフロっていうか、頭に乗ったモップみたいになってるよ!?」


「それが味なんだよ、あかり!モップ系アフロ、流行るから!」


「流行らせんな!!」


一種目目、借り物競争。


「よし……私の札は……“青春”!?え、物じゃないんだけど!?」


あかりは思わず絶句する。


「大丈夫、青春ならそこらへんに転がってるわ!」


ひよりが自信満々に叫び、なぜか生徒会長の腕を引っ張ってくる。


「青春代表、連れてきましたー!!」


「ちょっと待って、なんで俺!?青春って何!?てか俺、青春とかそういうキャラじゃないし!!」


先生の笛が鳴る。

得点にはならなかったが、笑いは取れた。つまり勝ちだ(※個人調べ)。


玉入れ――

それは玉を入れるだけのシンプルな競技のはずだった。


だがひよりが玉を“召喚獣の卵”と言い張って投げ出した時点で、普通ではなくなった。


「いけ!我が忠実なるドラゴンたちよー!!」


「だから普通に入れてって言ってるのに!!」


逆に一個も入らず、観客席に全て飛んでいった。


「でもほら、観客が拍手してるから成功!」


「どこを基準に成功とするか、もう哲学なんよ!!」


昼休み、作戦会議のときが来た。


「午後のメインはリレー。ここでやるしかない……!」


「うむ、我らが奥義、“すっ転びバナナ走法”だな」


こよみが神妙な顔でうなずく。


「バナナの着ぐるみで走るあれ……?」


「そう。すべては“ゴール手前で見事に転び、靴だけ先にゴールする”という芸術」


「……どうしてそこに命かけてるの?」


そして、運命のリレー。


あかりはアンカーとして走る。

風を切って、靴を鳴らして――


ズシャアッ!!


「きゃー!?あかり!?って、え、靴だけ!?」


そう。あかりは見事にゴール目前で転び、靴だけが勢いよくトラックを滑ってゴールラインを越えた。


「作戦成功ぉおおお!!」


「誰か……誰かツッコんであげて……!!」


結果、リレーは最下位だったが、全校生徒の記憶にはしっかり残った。


生徒会副会長は、ため息をつきながらメモを取る。


「“体育祭、またやらかした。靴が単独ゴール”……来年の議事録に書いておこう……」

「記録より記憶に残る」を全力で体現する我らがバカたち。

でも、ちょっとだけ体育祭らしかったのでは……?ね?


次回は、文化祭の準備でまた騒動の予感!?

波乱の“委員決め”が始まります!


お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ