第41話『打ち上げ温泉旅行!?問題しか起きない休暇スタート!』
文化祭の異世界カフェは大成功。
そして、その勢いのまま「クラス有志で打ち上げ旅行をしよう!」という、ノリと勢いの極致な提案が――なぜか現実に。
向かうは温泉旅館。
癒し? 休息? いや、そんなものこの7人の前ではただの幻想!
はじまるのは――混沌の温泉旅行!
(出発・朝の集合)
ひより「みんな、忘れ物はない!? ちゃんと歯ブラシ持った!? バスタオル!パンツ!心の準備!!」
みつき「お前が一番心の準備できてない顔してる」
あかり「旅館って、テレビに“おしん”って出てくるのかなぁ~」
しおん「まさか……“おしん”がルームサービスで出てくるという伝説の――」
まどか「そんな旅館、国宝指定されてるレベルでヤバい」
いおん「よーし、温泉に飛び込んだら全身で“ジュワ~ッ!”って言いたい!!」
こよみ「なんで自分で擬音つけるの……」
(バス移動中)
「しりとりしよう!テーマは“なにかしら不安になる言葉縛り”ね!」(ひより)
「『ぎ』……“疑惑の包丁”」(しおん)
「“う”……“うっかり解放した古代兵器”」(いおん)
「“き”……“記憶を代償に願いを叶える自販機”」(こよみ)
「それもう旅行の話じゃない!! 物語が始まっちゃうやつ!!」(みつき)
(旅館到着)
「ようこそ、“湯の華ほっこり荘”へ~!」と、明るい仲居さんが迎えてくれた瞬間――
「ふおおおおおッ!!和室!!畳!!布団が床にある!!」と叫ぶひより。
「すごいね、旅館って全部が『和』だね……!」(まどか)
「やっぱり、布団って“直接床と友情を育む寝具”だよね」(しおん)
「いや怖い怖い、怖くはないけど、言い方のクセが怖い」(こよみ)
(夕食タイム)
「わ~!これ全部食べていいの!?いやむしろ食べなきゃいけないの!?これは任務なの!?」(ひより)
「とりあえず、任務完了前におしぼりくらい使って?」(みつき)
いおん「ねぇこれ、旅館の味噌汁ってなんでこんなに美味しいの? 魔法かけた?」
しおん「たぶん、温泉成分がスープに混ざって――」
こよみ「やめろ、もう飲めなくなる」
(ちなみに、味噌汁は完全に正常でした)
(夜・部屋)
「さて、問題の時間です……」と、まどか。
「そう……布団、7枚、部屋はひとつ」
「つまり、布団合戦が始まるのだ!!」(ひより)
「誰かが寝たら、誰かが潰される運命……!」(あかり)
「布団の配置に知略が求められるなんて、聞いてない!!」(まどか)
「いいか、布団はただの寝具じゃない。戦場だ!!」(いおん)
(結果:みんなで円形に敷いて、修学旅行スタイルになりました)
(夜中)
「……眠れないの? ひより」と、こよみの声。
「うん。なんか、こういう時間って、静かすぎて逆に目が冴えちゃうというか」
「わかるよ。……でも、こんなふうにバカやって、騒いで、気づいたらまた一日終わってる。そういう時間って、すごく大事だなって思う」
「……そっか。そだね。こよみがいるから、今の高校生活が何倍も楽しいって思ってる」
「……ばか。そういうのは、寝る前じゃなくて朝言ってよ」
「じゃあ、朝も言うね」
笑って、目を閉じた。
すこし遅れて、静かな寝息が二つ。
ついに来ました、修学旅行……じゃないけど打ち上げ旅行回!
文化祭の喧騒を抜けての、温泉旅館。
けど騒がしさは相変わらず――むしろ増してる!?
次回は、まだまだ続く温泉旅館での事件(?)と混乱を描きます!
**第42話『温泉でサウナでバカ爆発!汗と友情と“幻のアヒル”』**を予定しています!




