第20話『さらば京都!最後まで全力でバカして帰ります!』
2泊3日の修学旅行、ついに最終日。
感動? 余韻? そんなの吹き飛ばす勢いで、
最後の最後までバカに全振りのA組女子たち!
帰りのバスでも、やっぱり事件は起こる!?
「ねぇ、ちょっと!朝食が……出てこない……!」
「こよみ、それ、ただ寝坊しただけでしょ!? みんなとっくに食べて出発準備してるよ!」
「えっ……じゃあ……私の分の納豆は……?」
「いや、納豆にそんな執着しなくていいから」
朝の慌ただしい荷物整理に大騒ぎ。
部屋着のまま廊下を走るこよみ。
部屋にスマホを忘れたつむぎ。
なぜかまだ温泉に浸かってるさくら。
「……うちだけまだ旅館モードですか?」
「まだ帰るって信じたくないんだよ……(湯気ぷかー)」
バス乗車。
「わー!私の席、窓際!テンションあがるー!」
「ちょっとー、こっちは3人並んだら窮屈すぎてホラー映画みたいになってるんだけど!?」
「ホラー映画ってどういうことよ」
「右から足!左から手!そして中央の私は無言の絶望!」
バスが動き出すと、案の定――
「……さくら、さっきから何してるの?」
「はいこれ、バスの中ビンゴカード!作ってきた」
「えっ何これ!?『車酔い1人』『窓に額つけて寝るやつ』『テンションが急降下する子』……」
「『急に涙ぐむやつ』『謎の寝言』……こんなん絶対誰かやるじゃん!」
「よーし、私この寝言担当でいくわ!」
「そんな担当制ないから!」
帰り道、京都の街並みが後ろに流れていく。
「……なんか、あっという間だったね」
「うん。楽しかったな……バカやったな……」
「でも、終わりってなんか寂しいよね」
「そうか? 次のイベントを妄想しておけば、寂しくないぞ!」
「おっ、さすがバカ代表」
そして到着した駅前。
「はーい!みんなー!解散前に先生からひとことありまーす!」
\わちゃわちゃ……/
「とても素晴らしい旅行でした。
みんな、ちゃんとルールを守って、笑って、そして……思い出を作ってくれてありがとう」
「……先生、それ、泣く流れ?」
「ちがう。先生、今晩からレポートチェック地獄なの」
「リアルすぎて泣いたわ」
こうして、
2年A組の修学旅行は――
笑いとバカと、ちょっとだけ感動とともに、幕を閉じた。
全20話にわたる“修学旅行編”、ここに完結です!
笑って、走って、転んで、泣いて、また笑って。
青春って、たぶんそういうものだと思います。
次回からは通常回へ。
新キャラとの絡みや、2年目の日常がどんどん騒がしくなっていきます!
第21話『新キャラ登場!?転校生がバカ枠を狙ってきた件』




