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第五話 ガバチャーですよ神様

 ほーらお母さんですよー。高い高ーい。どうも皆さま。新しい生命の誕生に沸く、エルフの森より、可愛く美しい経産婦、エルフ娘がお送り致します。


 一夜の過ち作戦は見事成功致しました。子供たちも人間さんも楽しくトリップ、種族の垣根を飛び越えて愛を育む事に成功したのです。其のおかげで霧の森はベビーブームの真っ最中。勿論、私のお腹にも新しい生命は宿りましたので可愛いエルフの子供が誕生しました。


 ただ、その、、矢張りと言うか、何と言うか、異種族間の交配にはトラブルが発生しました。雑種、、、言い方が悪いので、ファンタジーらしくハーフエルフが誕生したと言いましょう。いえ、ハーフ人間が正しいかな?


 概ねエルフは金髪です、例外的に黒髪が生まれる位でした。ですが人間さんとの間の子供の髪の色は色とりどり、金髪、黒髪は元より、赤やら白やら三毛やら、エルフは猫の親戚だった?そう言えば子供たちは木に登るのが好きだったり、日向で丸くなってたり、猫的な特徴は多いような、、、気のせいだよね。


 ハーフエルフの誕生は予期していましたが、ハーフ人間とは驚きです。この違い分かりますか?私も神様にご報告するまで気づきませんでした。


 神様曰く、新しい子供たちの半数は人間判定だそうなのです。神様は言われました。


 「あーやっぱり、異種交配では雑種が出来ちゃう?仕方がない。彼らは人間としてカウントする。まーエルフの血が入った同士で子供を作れば、純エルフも生まれるはずだから、気にしないで頑張りなさい。寿命の所はそうだな、五千年ぐらいでどうだろう。それなら不死の種族とも仲良くできるでしょ」


 ガバイ、とってもガバイ、もしかして、神様、真面目にこの世界を管理するつもりないの?私がそう思うのも無理ないでしょう皆さま。ですがそのガバさ、大いに利用できます。どうやら神様は不死と定命の違い位でしか生命を見分けていないご様子。永遠にして不滅の存在からしてみれば、死すべき生命は、どれも同じなのでしょう。ですが、これはもしかしたら行けますね。


 我が野望。世界をエルフで満たし、我が血族で世界を覆う一大計画。私、元の世界でとある男性に憧れを抱いておりました。その男の名はチンギス・ハーン。草原の蒼き狼、大モンゴル帝国の始祖。その子孫凡そ、千六百万人!良いなぁ、元の世界では子孫処か、結婚すら出来なかった私、、、、


 しかーし!この世界ではちがーう。畑か種本かの違いはあれど、私は種族の始祖!燃えてきました!俄然燃えてきました!燃えたらムラムラもして来ました!其処の人間さん!あっあの時の坊やでしたか、、、G

et!騒いでも無駄じゃあ!いざ行かん、エルフ式オルド!それしかする事ねぇー。


 ご馳走さまでした。ムラムラも落ち着きましたので、ハーフ人間に付いて少しお話しましょう。彼らは神様のガバ、、もとい、寛大なるご配慮により、五千年の齢が与えられました。総じてエルフと同じ能力を与えられております。大きな違いは老いる事でしょう。

 

 まあ通常の人間からすれば、亀の歩みの老化でしょうが、彼らは何時か年老い、その魂は神様の座する天か混沌に帰るでしょう。フラッシュアップ作業の為、神様の元で働く事になる、我らエルフとは違い、死後の安息が許されているとも言えます。


 髪の毛の色が金もしくは黒で固定されている、我らと違い。種類が豊富な事がエルフとハーフの見分け方でしょう。エルフの証、長いお耳はやや尖っている程度。美形で有る事は間違いないのですが、整った、悪く言えば平均的で、個性のない純エルフと違い、個性は様々です、これなら人間に混じっても美男子、美女で誤魔化せるかもしれませんね。

 

 この神託を、子供たちに伝えた時には大騒ぎになりました。特に娘たち。不死の身の上には、狩りでの失敗や事故以外での死、必ず別れる時が来る、と言う事が、理解できていなかったのでしょう。これは私の教育の失敗です。

 若さの泉に我が子を漬けこもうとする者、急いで子供を隠そうとする者、天を仰いで神を呪い、雷に打たれて失神する者と狂態を晒し、見ていた人間さんをポカンとさせていました。そうですよね、実際に天罰を受ける所を見れば、そう言う顔にもなりますよね。御免ね馬鹿娘ばかりで、、、、何をするんですか娘たち?止めなさい!私を殴っても事態は解決しませんよ!私に近寄るなぁー。


 前がみえねぇ、、、娘たちに袋叩きにされました。ですが一応落ち着いたみたいです。夫や嫁である人間さんから慰められた事も効いたのでしょう。


 


 人間さん達もこの所は随分と従順になってきました。始めの内は大きくなるお腹に怯え、強制的に作らされた子供が生まれる事に嘆いていましたが、奇跡の満ちるこの森で若さを取り戻し、豊富な食事に有りつける事に慣れてくると、これまでの惨めな生活から足を洗えた事に感謝すらしていました。虫食には慣れてくれませんけど。美味しいんですがねぇ、七色カミキリムシの幼虫なんて、そこいらのケーキにも負けない位、甘くてクリーミィなんですけど。


 そう言えば、人間さん達が何故、態々、危険極まりない、霧の森近くに開拓なんぞを始めたかも、ようやく分かりました。エルフ帝国を滅ぼして後、人間さんの国家間の同盟関係は破城、最悪なのは用済みとばかりに、髭達磨共に、これまでの支援を打ち切られ事だそうです。高度な文明を維持する為に、髭達磨たちの技師によるインフラ維持や、技術がどうしても必要だった、人間さん文明は、増えに増えた人口を支えきれなくなっていたのです。


 これまでに広げた生活圏は縮小を余儀なくされ、膨大な人口を擁する都の維持に、税は重くなるなるばかり、精強であった軍団は各地で軍閥化、内乱の気配が漂い始めていたとの事。彼らは、崩れ行く国に見切りを付け、年金が出るうちに、開拓と称して戦乱の気配から遠く逃げて来たそうです。


 そーうですか、内乱ねぇ。髭達磨なんか信じるからですよ。世界の混乱の原因の半分は髭のせいです、間違いない!ですが、まあ、髭達磨の考えも分かります。人間さんには、人口の面でどうしても敵わない事は、分かり切っているのですから、エルフが消えた今、人間さんの力を削いで置きたいのでしょう。次のエルフ帝国に成りたくはないでしょうから。


 内乱と戦乱は間違いなく起きるでしょう。我が魂の故郷である地球でもそうだったのです。若く新しい、この世界でも同じ事が起るのは、時間の問題なのでしょう。可哀そうですが、これも神の手を離れた代償なのです。大いなる方の手を離れ、自由意志の元、混沌の大海原に漕ぎ出す。それは、次代の主役たる人類に課せられた、運命と言う奴なのです。


 ですが、これは利用できます。私、神さまのガバを利用してみせます。時代の針は前に進むばかりでは有りません。在りし日の黄金の時代には戻れずとも、世を青銅の時代に止め続ける事は可能でしょう。具体的にはおファンタジーに世界を固定する事。先にも述べました計画、我が血族を使い、世界の全てをエルフと半エルフで埋め尽くし、長命種のみの世界に変えるのです。


 まあ、遠大な目標ですので、出来るかどうかは分かりません。神様が面倒になって、洪水系のイベントを起こされる可能性だってあり得ます。考えすぎは良くありませんね。むむむっ!またムラムラして来ました!少年!もう一番オルドです、オルド!

 

 あらこれは少年のお姉さん。どうも今日は。少年ですか?知りませんよ?ああ駄目!其処を開けちゃ駄目!わあ怖い顔。ワイルド系美人が台無しですよ。何ですかそれ?お仕置き棒?オークの伝統的、制裁道具?来ないで!私に近寄らないでぇ!ヘルプ!子供たちヘルプ!母の危機です!


 「母は性欲に忠実過ぎ、一度酷い目に会うべき」


 「孫たちの教育に悪い、祖母が性欲魔人困る」


 助けはないんですか!誰かー!お兄さまー!顔は止めて顔は!心配するな、尻ですます?いやぁ!お嫁に行けなくなるぅー。

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