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第一話 特定外来種 元全裸中年大地に立つ 危うしエルフの操

 二度、地球人類を滅ぼしましたので、異世界人類を滅ぼしたいと思います。食らえ馬鹿の奔流!

 わたくし、転生者でございます。あれは忘れもしない、転生前の事、私は限界弱者中年男性でした。

 

 ある日の事でございます。色々と限界に達した私は、中年男性から全裸中年男性に、ジョブチェンジを果たしたのです。あれは気持ちよくありました。太陽光を全身で受け、股間の物は風に揺れ、ブーラブーラと街を歩く。束縛する者は何もない。あれこそ正に生命の躍動、エランヴィタール!


 ですが魂の熱情を解放した私を、世間様は許しはくれなかったのです。「君待ちなさい!」「変態!変態!変態!」「誰か警察呼んでー」私、今でも思うのです。裸になって何が悪い!もう一度言います。裸になって何が悪い!


 結局、むくつけき男(警察官)三人のタックルを受け地に接吻した私は死んだのです。警察の人たちには悪い事をしました。私、検体に登録しておりましたので、その体は医学の発展にお役に立てくださいまし。


 意識を失った私は、気付けば大きな門の前におりました。門の横には、アラブ顔の濃ゆいおっさんがおり、彼は私を待っていたと言うのです。私、恥ずかしながらキリスト教を信望致しておりました。そこで傍と気づいたのです。私は死に、此処は天国の門の前、目の前にいる濃ゆい親父は、聖ペテロ様!

 

 思わず平身低頭、三跪九叩頭の礼を取ろうとした私ですが。ペテロ様はそれを遮り、私に前に来るようにお言いになりました。


 「さて、残念だが君に天国の門は開かれない。心辺りはあるね?」


 厳かな宣告に私は崩れ落ちました。大した罪を犯さずに生きてきたつもりですが。最後の全裸中年、魂のオンパレードが不味かったのでしょう。


 「違う、違う、それではない。君にえーと、、姦淫の罪がある。惜しいが、現世と違い、ここは父なる方の律法は現役なのだよ。お師匠により情状の酌量はあるが、君はあれだ、スリーアウトだな」


 そんな馬鹿な!その時、私は思いました。姦淫!か・ん・い・ん?私、自慢にはなりませんが私は。生涯童貞でありました!清い体です!女生とは手も握ったことはありません!握れなかっただけですが、、、


 「君のパソコンの中にある物は三テラバイトになる。随分と無駄撃ちしたな君」


 サイですか。それですか。仕方ないじゃん寂しい独り者なんだから。そう言いう事でしたら私はオナンの血族でございました。ああ一人相撲のやり過ぎで、地獄行きか。私その場に崩れ落ちました。


 「まあ、そう気を落とす事もあるまい。イエスの弟子の一人として、非常に遺憾ながら、昨今流行りのあれが君には用意されている。なんだ、君のその生き方が主のお目に留まったのだ。天なる父はあれだ、紀元前の御方であるから意外とこう、、、緩いと言うか、何と言うか」


 聖ペテロ様は口を濁しましたが、私の耳にはしかと聞こえました。昨今流行りのアレ、、アレですね、アレ!イェーイ!さすがご主人太っ腹!天のパパ大好き!


 「ゴホン、転生、、、これはブッダ先生の所の言葉で、余り使いたくないのだが、兎に角、転生に当たり、主よりお言葉がある。心して聞き給え」


 ( ゜д゜)ハッ!主よりのお言葉ですか!私はその時、直立不動の姿勢を取り、御言葉を待ちました。全裸中年になるまで、こんな事が起こるとは、夢にも思っては居りませんでしたから、緊張もひとしおでした。


 棒の如くまっすぐになった私に天より声が響きます。暖かく厳かでモーガンで自由な男に似たお声。TPOに合わせて頂けるとは私幸せ!

 

 「産めよ増やせよ地に満ちよ。何人産んでも大丈夫!詳しくは向こうで聞くように。では頑張って来なさい」


 何それ?ですが神託は下されました。徐々に薄れる意識、第二の生の期待に満ちて私は目を閉じたのです。






 長くなりましたが、これが私の転生に至る経緯であります。私が転生いたしましたのは、勿論異世界、斜陽の種族であるエルフでした。


 まあ、正しい種族の名は、何か日本語では発音不可能な、雅な言葉で有りますから、エルフで結構です。おぎゃーと生まれ、物心がついて初めて認識致しましたのは、燃え上がる世界、何者かの懐に抱かれ逃げ出している所でした。


 私の転生した種族エルフは斜陽も斜陽、滅亡と絶滅の下り坂を、勢いを付けて転がって転がり落ち、遂には逃げる考古学者を踏み潰す所まで来ていた種族だったのです。


 恐らく私と、私を懐に抱いて逃げた、義理の兄が最後のエルフでございましょう。白金の都は崩れ落ち、大樹の館は燃え上がり、最後の砦で有った水晶の森もまた陥落したのです。


 大人も子供も殺されていきました。殺した相手は人間です。人間、ヒューマンでございます。この世界はエルフや人間、酒飲み髭だるま等が争いあうキビシー生存競争の渦中にあるのです。


 最初の脱落者は我らエルフでした。エルフ弱い過ぎ!弱いぞエルフ!そうお思いでしょうがお待ちください。義兄より聞きました所、我らの種族は一時は世界の覇権を握る所まで繁栄した種族だったそうです。


 それが何故ここまで零落したかと言いますと。種族的な限界、端的に言いまして、子供が生まれ難い種族なのです。有りがちも、有りがちですが、私たちは基本的に不死の種族です。造物主により増えすぎない様にキャップが存在していたのす。そこが仇になりました。後から後から湧いて出てくる後発種族に衆寡敵せず。エルフの帝国は飲み込まれました。


 チート染みていますが、私たちは強く賢く美しくその上神に愛された上位種です。私が言ってるのではありません。義兄から聞いたのです。上位種、神より、この世界に一番初めに作られ、世界を導く為に作られた完璧な生命。私たちは生命と言いますより、どちらかと言えば霊よりな、言わばデミゴット、天使的な存在なのです。


 繁栄と栄華を極めた我らは、それを憎んだ後発の種族。人間やオークや酒乱筋肉チビに、寄って集って、タコ殴りにされ滅びの運命を辿ってしまったそうです。義兄が言うにはそうです。


 私の見解と、全能なるお父ちゃん&その右に座される最高にロックなロン毛の方に、私に説明する様に託されたこの世界の神、大いなるお方の説明は違います。我らは元々、世界が生命の繁栄にちょうど良い塩梅か確かめる為の、言わばパイロットフィッシュ。ですので、少々の事でもビクともしない程頑丈に、肉より霊多めで作成された存在と言う事です。


 その役目を終えれば天にだか大いなる混沌だかに帰り、世界の運営をフラッシュアップする為に創造された存在だったのです。ですが、すこーし強く作り過ぎたせいで、高慢でいけ好かない存在と成り果て、我こそ世界の支配者と増上慢極まり、遂には、後発種族の怒りに滅ぼされたのです。


 有りがちですね。なーんか神様、いい加減ではありませんか?それで全知で全能なの?この世界のパパだかママ?そう思いますと雷に打たれました。

 

 この世界、まだまだ作りかけで天地が固まっていないようでして。そこかしこに、おファンタジー現象や存在が闊歩しております。天だか混沌だかに存在する御方も意外とフランクでファンキー&ロック。土器と子羊筆頭のエルフには割と当たりが強くあります。

 

 人間等は次代の主役ですので、祝福もそれほど上げない代わりに、干渉もしないスタンスなのですが、我らエルフは直通電話でクレームを入れてきます。まあそれを受け取れるのは私位なのですが。


 さて、本題に戻りましょう。私がこの世界に遣わされた理由は一つであります。冒頭で天なる御方より下された使命。産めよ増やせよ地に満ちよを実行することです。何で?


 この世界の神様はお言いになりました。


 「あのね、矢張りバランスと言うもが必要なのよ。此処まで早く君たちが帰ってきてしまうと、フラッシュアップ作業も進まない訳。であるからして、君達には再度増えて貰わなければならない。この世界の大枠は出来てしまった。今更我らが手を加えて、ポンポンと新たに君たちを送り出す訳にはいかないの。分かった?何より帰って来たエルフたちが、もう地上に戻りたくありませんと駄々を捏ねて困ってるんだ。そこで君、君、姦淫の罪で地獄送りになりそうな程、性欲が強いんでしょ?頑張って増えて!祝福、、、あー、、、チートって言う奴も上げるから、我らとの直通回線も繋げておく。そう言う訳でサヨナラ!」


 チョット!神様!天の支配者さん!万軍の主!オイ!神公!


  また雷が落ちてきました。頑丈で良いですねこの体。私は自分の体を見下ろします。流れる金髪キラキラと、その肌は赤銅の如く光っています、何でも天の炉で打ち出して作ったそうです。体はキリリと引き締まり、お胸は控え目、ヒップは安産型、どれだけ産んでも緩まないよと、電波が何処からかしました。


 ふー、そうです。此処までご覧になった方は当然、お判りでしょうが私女性であります。産むなんて言うくらいですから女ですよね。目を洗ったら子供が出来るのは神様だけです。


 此処、義兄、、百は歳の離れたお兄様が私を連れて逃げ込んだ先。人の手の届かぬ、霧の森の避難所で、私は育ちました。当年取って十六に相成ります。そろそろ子供を作っても良い年でしょう。


 私を育ててくれたお兄様、エルフに似合わぬ黒髪と、私を守るため為、エルフの禁を破って食べているお肉で筋肉モリモリ、光るお目目は鷹の様、苦労を重ねてた御口と御顔は巌の如し。


 


 くぅー、たまんねぇなあ、おい。私を誘惑してんのか!なんだよその無防備な姿はよお!そうだよなあ、種族最後の女、滅びゆく国より託された血の繋がらない王族の娘を女と見るには不敬だよなぁ。だがなぁ、私も限界んだよねぇ。私の赤ちゃん錬金釜がうずくんだよ、早う早う種族繁栄をとよぅ


 何時まで経っても、手を出さない唐変木には最終手段があります。、もしもし神様?レシピを教えて下さいませ!え?ラジエルさんに聞いてみる?意外と世界の壁薄いんですね。

 

 木精の根に、水精の雫、人食い大蝙蝠の糞を少々、良く煮込んで蒸発させ、ゴホッ吸い込んだ!ああ体だが疼く、お兄様ー早く抱いてー!


 急な自家発電で時間を食いましたが出来ました。お兄様!お茶ができましたのでどうぞ!


 サー


 飲みましたね。如何しましたお兄様?眠くなってきた?お茶に何を混ぜた?矢張り近衛隊長まで、務めた方は違いますね。もう気づきましたか。くっくっく、げっへっへ。抵抗できまい!ラジエルの書に書いてある、最大級の催眠剤の効果は!如何にお兄様が歴戦の英雄だとしてもこの威力には無力よ!


 はーい寝所にいきましょうね!服を脱がせまーす。おおぅ!ご立派ぁ!元男として完全に負けました。さすがエルフ!完璧な種族と自負するだけありますねぇ。さーて、私も覚悟を決めて、オラァ妊娠!お前がパパに成るんだよ!


 



 出来ました!先ほどガブリエルさんと名乗る方から脳内に連絡がありました。暇なんですかねぇ天国?こう度々世界の壁まで超えて連絡が来るとは。お兄様ぁ、そこで頭を抱えていないで、貴方様はパパに成ったんですよ。しっかりしてください。さあ種族繁栄頑張りますよぉ!目指せ千人!我こそ現代のマリアテレジア!




 

 

 気持ち悪くなった方、すいません。

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