32:敗因
テストが終わりました!やったね!
もうすぐ6000pvです!本当に感謝!
読んでくれて(人´▽`)ありがとう☆
「どういうことだ…?」
“少し先の未来で、お前が邪魔になることが分かったんで消しに来た”…?
女の子――タイトは確かにそう言った。
「きゃはは!邪魔者は消し去るのが一番だよねぇ!お前もそう思うでしょ?」
――だから俺を消そうとしてるのか?
「でね!あの白髪!お前がいるから消せないんだ!だから先にお前を始末しよっかなって!」
白髪、とはシノのことだ。
なにか因縁でもあるのか?
こんなことを考えているうちにも、タイトは嬉々としながら会話を続ける。もう会話というより一方的なボール投げだが。
「殺すことはしないよー? だって怖いもんねぇ」
あれ、まてよ…? タイト…この名前、どこかで聞いたことがあるような。
「ただ、一生戻ってこれなくするけどねぇ」
二つの大きな三つ編み、魔女のような帽子、そしてタイトという名前。
この特徴は……。ッッ!! タイメント・スラット…! かつて時系列を狂わせ、世界を破滅へと導こうとした、三大魔女の一人! 時を操るさまは、時世の神、モーラによく似ていると言われている。
悟ったような顔をした俺に気づいたタイトは、嬉しそうに嗤った。
「お、やっと気づいたねぇ。念のため一人称をちょこっとだけ変えたけど、やっぱり名前で気づかれちゃうかぁ」
「お前も、シノが目的か!?」
俺は疲れて動かない体に鞭打って立ち上がり、飛ぶ。
「“も”? 私をあんな低俗な魔女と一緒にしないでくれないかなぁ?」
「ならどうして…」
「見られたからだよ」
タイメントがそう言い放った瞬間、空気が青く凍り付いた。
「私のこの魔法を見られたの。見られちゃったなら消すしかないよね」
「う…ぐ…」
「お前はもう消す予定だからいいんだけど」
そう言って、タイメントは手に持った杖をくるっと一回転させた。
俺は、手足はおろか、眼球まで動かすことが許されない。
「長話は終わりにして、そろそろいなくなってもらおうかな」
「シ…に……」
こんな奴に、勝手はさせない。
シノは、俺の大切な人で、守らなきゃいけないもので――、
「シノに、勝手はさせない!!」
俺の、希望だから。
パシャリリ――ンと、周りの空気が溶けた。
それを見たタイメントは特に驚く様子もなく、
「ねぇ、始まりのファズ? 記憶を失ったお前はどこまでひ弱なのかなぁ?」
こう言い放つ。
記憶を失ったという言葉が多少頭に引っかかるが、俺は構わず突進した。
突進しつつ、風の刃を無詠唱生成。そのまま突くつもりだった。
「くッ!」
あと少しでいけると思った瞬間、落下のような一瞬の浮遊感が体中に突き抜ける。
俺の体は突進する前の位置に戻っていた。手には何も持っていない。
時が戻ったのだ。
「あっはは!」
時を戻せるのは数秒ほど。もっと、もっとスピードを上げなければ。
タイメントが杖を構え、こちらも無詠唱で見えない空気の球を発射する。
――俺には見えるんだよ!!
球を交わしながら、小細工する意味もないと、またも突進。
だが。
「私と勝負した時点でお前は負けてんだ」
タイメントがこぼした言葉が思考を停止させた。
わかっていた、落下のような一瞬の浮遊感。俺の位置が元に戻る。
「私はすべての時を戻すこと以外に、対象そのものだけの時も戻せるんだよぉ?」
背中に強い衝撃が走った。
――あの時の、空気球…!?
意識が暗転した。
ファズ―――!!
三大魔女って恐ろしい…。
ちょっと気が向いたんで(?)ミニ話を↓
草
シノ「草っておいしい?」
ファズ「どうしてそうなるのかわからないんだが」
アリシア「野に生えてる山菜なら昔よく食べてたよ」
ファズ「え゛まじで?」
シノ「~そうしょくけいだんし~」
アリシア「シノさん、絶対意味わかってないよね?」
ちゃんちゃん(^^)/
星といいね、感想待ってます!アドバイスとかあったら思いっっっっきり送っちゃってください!




