15:アリシアの、恐怖のごはん
アリシアの恐怖のごはん…。2000字超えた(*^^)v
読んでくれてアリ(´・ω・)(´_ _)ガト♪
「ん?」
シノのポケットに入った杖が、一瞬光った…気がした。
「どうしたの?」
そこにはすっかり鎖をといてもらったシノがいる。
「いや、何でもない」
「え、なんで、話せるの君?」
「そう…」
「いや、だから、でも、そういうこともあるのか?え?」
アリシアはなぜか納得していた。
(何だろう、すごく、すごく嫌な感じだ。何か忘れているような、喉に引っかかっているような。
シノがクーシェイルに連れ去られそうになった時も感じた、鍵がかかった箱のカギを失くしてしまったような。)
「まあいいや…。君はシノって言うのかい?」
「なんでわかった!?」
アリシアの問いに対して、シノがものすごく警戒的なのは昨日の一件があったからだろうか?
「なあシノ、この人に助けてもらったろ?」
「そうだった!ありがと!でも怖いよふぁず!」
「警戒…そこも魅力的と言うべきか…」
アリシアがなんかブツブツ言ってたけど、気にしないでおこう。
そういえば!とシノが何か思い出した。
「おなかすいた!何かご飯食べたい!」
確かに、昨日から何も食べてないし、飲んでないな…。キャンディ…。
「ど、どうしようか?」
キャンディの事でちょっと動揺してしまった…。
「そうだね…。近くにカフェがあったきがするよ」
アリシアが答えた。
ん?外で食べるのか?お金がないような。
「家では食べられないの?」
「家は…僕は料理が、ちょっと、うん、そういうことだよ」
「どういうことだよ!」
「目玉焼きなら作れ…いや、やめた方が多分いいけど、食べたいなら、作ってあげるよ?」
これは明らかに、やばい感じがするので近くのカフェに…。
「食べる!なんでもいいから、おなかすいた!」
「え゛!?」
「はわぁぁ!!(めっちゃ嬉しい)」
「いや、ちょっとシノ…」
「いますぐ作ってくるよ!」
アリシアは自分がぶっ壊した扉を見て、うわこれ誰がやったの?って笑いながら言って、台所へ跳んで行った。
…正直、怖かった。
「あの人怖い…」
クーシェイルが割った窓から風が吹き込んだ。
――五分後――
「遅いね」
「うん、遅い。そして、気のせいだと思いたいんだけど、ちょっと焦げ臭い気がする」
真顔で話していた。
「話変えるけどさ、ここどこの家なんだろうね」
「そうじゃん、めっちゃ考えずに戦ってたけどさ、ここどこの家なんだろ」
「リアシアが扉ぶっ壊してたから、多分リアシアの家」
「アリシアな」
「そうだった、アシリアだった」
「リとシが逆」
「そうだった」
――さらに五分後――
「遅いね」
「うん、遅い。遅すぎる。そして、気のせいだと思いたいんだけど、かなり焦げ臭い気がする」
「大丈夫、シノも焦げ臭いにおい感じる」
「大丈夫だとは思えないけど」
「そういうときもある」
「…」
――そして五分後――
「遅いね」
「うん、遅い。目玉焼きにこんなに時間はかからない気がする。そして、見間違いだと思いたいが黒い煙がここまで来ている気がする」
「うおお~シノには見えます、見えますぞ…!この先にこの家が燃えまくっている未来が…!」
「不吉なこと言うなよ!!」
いつの間にかシノが丸い球を持って変なことをしていた。
「だって隣のおばちゃんがいつもこんなことしてたんだもん」
「隣のおばちゃんって誰だ?」
「私の家の隣に住んでた人」
「へぇ~」
――えーっと、何分経ったっけ?――
「できたよ~!」
アリシアの声が台所から聞こえた。嫌な予感でいっぱいだった。
「シノ、心してかかれよ」
「わかった」
部屋を出て、少し先の扉を開け、リビングに入ると…。
そこには、一流のシェフが作ったんじゃないかと思いたくなるような料理が、数種類並べられていた。
「あれ、他の人がいたの?」
「失礼な…。全部僕が作ったんだよ?」
ちょっと、信じられなかった。
「僕の料理さ、食べたらみんなびっくりして、席を立って泣いちゃうんだよ…」
そのたびに、やってしまった…って思うんだよ…と、めっちゃ悲しんでた。
「だから、あんまり作りたくなかったけど、彼女の目があまりにもキラキラしていたから…」
俺は気づいてしまった!それは、まずいからでは無く…。
「お…」
「美味しすぎるから泣いたんだよ、シアリア!」
…いしいところを、とら、れた。
「…なぁ、シノ?今、俺が言おうとしてた…よな?」
「…何のことやら?」
ケロッとすんな。やっぱりわかってて言ったんだな…。名前間違えてたから、まあいいか。
「美味しすぎるから…?それって本当なのかい…?」
「そうだよ!美味しくて、カンドーしたんだよ!多分!」
「多分は余計だろ」
「そういうことだから、食べていい?食べていいよね!いただきます!」
シノはシュダダダっと席に着くや否や、目玉焼き、その他もろもろ全て胃の中に放り込んだ。
「はわぁあああ!!美味しい!お代わり!ねぇこれなんて言うの、この黄色くてぐにゃぐにゃしてるやつ!」
「それは、スクランブルエッグだよ。卵をかき混ぜて作るんだ」
ご飯(卵)を食べているシノはとても幸せそうだった。
まるで、あの時の――……みたいに。…?誰がシノみたいなんだ?…思い、出せない。また、何か忘れている…。
「お代わり!作って!じゃなきゃ、世界崩壊!」
「何でそうなるんだよ!」
それでも、突っ込まずにはいられなかった。
アリシアの意外な才能!
シノはやっと食事にありつけました~!めでたし、めでたし!
ブックマークが少しづつ増えていっているのが、うれしい!
次回も結構遅れます。すいません!




