この話からしばらく・・・・・・
とりあえず、オーク達には森の硬い木を鉄爪で加工して配った。
そしてオークに棒術(大)を2000ポイントで製作し、付与してみた。
「うん・・・・。オーク一体1000ポイントも必要だからなぁ。製作するのも面倒だ。こいつら、自分で繁殖させたらそうなる?」
『このダンジョンで生まれたモンスターは全てアナあたの管理下にあります』
「わかった。オークに繁殖させたい。メスのオークを作成できるのか?」
『はい、オークにもメスはいますが、かなり少なく、製作するにはかなりのポイントがかかります』
「じゃあ、オークが繁殖できる・・・・・・やめようか」
なんか、そんなダンジョン嫌だ。
仕方ない。地道にポイント貯めることにしよう。
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一ヶ月経って、色々変化したので今このダンジョンに入るモンスターについて整理しておこう。
まず、一層にはゴブリンやスケルトンを大量に配置している。
二層にはコボルトウォーリア100体とコボルトナイトとサーベルウルフ10組。ボス部屋にはコボルトキングを配置した。
三層にはオークを100体配置。ハイオークを10体配置。ボス部屋にはレッドハイオークを一体配置。
四層にはクリスタルウルフを配置。
五層に俺という、後半がだいぶ寂しいないようになってしまっている。
ポイント自動収集というスキルを製作し、どこからでも魔力を集められるようにした。
これで、かなり広くなってしまって、集めにくくなっていた魔力の収集が楽になり、一日当たり5940ポイントが安定して入るようになった。
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クリスタルウルフのレベルが頭打ちになったので進化させることにした。
「クリスタルウルフの進化先としていくつか候補があるんだけど、どんな属性がいい?」
「そうだな。遠距離の攻撃が欲しいが」
「なんで?」
「攻撃が当たらないことが増えてな。神速で近づいてもレッドハイオークの炎の中には入っていけないし、オークキングも回避がうまくなって、もっと強くなりたいのだ」
「攻撃力の向上か。わかった。クリスタルウルフの進化先を表示してくれ」
『条件に合うものとして影霊狼があります』
「それでいいか」
「よいが・・・それで大丈夫なのか?」
『進化先としては最も戦いかたが合っていると』
「なら。良い。頼む」
『進化中・・・・・・進化完了』
クリスタルウルフの輝かんばかりのツノと毛の色が漆黒に変わっていく。
「これは・・・・・・」
「どうだ?使いこなせそうか?」
「ああ。これはすごいな。ん?このスキルは・・・」
影霊狼が黒い霧に包まれ、霧が晴れると黒髪の男が立っていた。
「あれ?お前、それは?」
「ふむ。私のスキルのようだ。人化というらしい」
「へえ、その服は?」
「人化スキルを使った時に一緒に種族固有スキルを使ってな」
「それが黒霧か?」
「ああ。そのようだな」
全く俺の服と同じことから、おそらく俺の服を模したのだろうが。
「いいね。でもそれだと・・・」
「なんだ?早速訓練か?」
「いや、被ってるしなぁ」
「ん?」
あー、何を着せればいいのか・・・。
「お前、着物とかわかる?」
「わからん」
「黒霧って俺も使えるんだよな?」
『種族固有であるため、不可能ですが、幻惑鬼という能力で代替可能です』
「じゃあ、それを頼む」
幻惑鬼とは夢幻を作りだす能力らしい。
脳内にある着物をたくさん作りだす。
「この中で好きなものを黒霧で作り出して着てくれ」
「わかった。これにしよう」
全身真っ黒の袴と着物を黒霧で作り出た。
「その黒霧は物質を作れるのか?」
「ああ。だが、俺の体にくっついていないと消えてしまうからな」
「なるほど」
寝ている時に飛ばされたので、俺はずっとジャージだが、さすがに着替えたい。
服・・・・みんな必要だよな。てか、本当に人間の街に行かないとダメだよな。
俺がここにいながら人間の街に行って、さらにここのダンジョンの整備もする方法を考えるか。