相変わらずの毎日(ハードモード)
朝早くからでもゾンビ達は動き出すので
ゾンビの運転する電車で
ゾンビ達で満員の電車に揺られているという
これも二週間せずに慣れた
なんなら夏なのに
ゾンビ達は体温がとても低いので
車内は弱冷房なのにとても涼しい
こんな所にもゾンビウイルスの恩恵が...
申し訳ねぇ一人だけ汗だくで申し訳ねぇ
と心の中で謝りながら
学校の最寄り駅に到着
他の学生達もパラパラと降りる
学校への道で様々な所から合流する学生が
同じ所を目指して歩いている
なんかとぼとぼと歩く僕がゾンビで
暑さなんてなんのそのと歩く学生達の方が
健全な人間の様に思えた
「ぐぇ!」
下を向いて考え事をしていた隙に
背中に不意打ちを受ける
「おはちゃん!」
いつも通りの朝の挨拶
俺も挨拶せねば...
か...返せない..息....息が出来ない...
「いてぇよ!息止まったよ!」
「私の細腕はガラスより脆いんだからそんなに痛いわけないじゃない」
ゾンビ化した人間の一撃がどれ程の威力か
生者の俺にしか分かるまいて...
同じ学年同じ学科の彼女は俺の片想い相手である
もう何か
とにかくかわいいと言えば伝わるだろうか
でもゾンビなのだ
なんだろうかな
世間はゾンビになった人達を新人類的な
扱いをし始めているからなのか
生者とゾンビの格差というか...
こんな事ならバイオハザードの時に勢いで
告白しておくんだったな...
でもまぁとりあえず今は友達に落ち着いている
「にしても生者と絡むと改めてゾンビになったんだなぁと実感するわ」
「たとえば?」
「美味しそう」
怖っ!何その感想
「へ...へぇ〜」
あぁ〜きっと今微妙な顔してるぅ〜
「うわー 引かれたー」
しかも気付かれた
これはフォローしなければ
「お腹空いてるならお昼どっか食べに行こうよ
そんでもって何か食べたいのないの?」
さらっと言えたはずだ
いい感じのはずだぞ...
「生肉かな」
ほぉー ユッケとか刺身とか言わずに生肉!?
「じゃあ焼肉屋だね!」
昼食は彼女の要望により焼肉屋に行く事になった