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#10 健太郎1

健太郎。55歳。会社員です。



私はエレベーターのメンテナンス会社に勤めています。



マンションのエレベーターが止まって閉じ込められている人がいると聞きました。



古いマンションですが点検では異常が無かったはずでした。



待っている人がいるので急いで準備をしました。



そして車を走らせマンションに向かいました。



到着してすぐに作業に取りかかり無事に救出が完了しました。



救出の時にとても驚くことがありました。



なんと私の娘がエレベーターにいたんです。



そういえばこのマンションに住んでいると言っていた気がします。



娘と久々に会ったので喜んでいると、なぜか私の妻も一緒に出てきました。



私に相談しないで整形をしたので妻とは話をしたくありませんでした。



娘の誕生日なので妻は私に言わないでマンションに来ていたのです。



妻は肝心なことをいつも相談しないので、その度に怒りがわいてきます。



そしてエレベーターの中にひとりだけ男性がいました。



それは娘の元恋人で一緒に食事を何度かしたことがある由紀夫くんでした。



なぜか由紀夫くんは男性なのにワンピースを着ていてとても不自然でした。



女装癖でもあるのでしょうか。



その日が誕生日の娘に「誕生日おめでとう」と言ってあげました。



すると、とても嬉しそうな顔をしていました。



娘と喋っていると後ろから「お父さん」という声がしてきました。



声のする方を見てみるとそこには美沙子がいました。



美沙子は私と愛人との間に生まれた娘です。



愛人の娘だということを美沙子には打ち明けてあります。



なので美沙子はマズいことを言ってしまったという顔をしていました。



もちろん妻には美沙子の存在を言ってはいません。



美沙子が言った「お父さん」という声はとても小さい声でしたが妻の耳にも届いていました。



妻は冷静になんでお父さんと言ったのかを美沙子に聞いていました。



すると美沙子は「お父さん」とは言っていないと嘘を付いていました。



別の言葉がそう聞こえてしまったのだと言い訳していました。



私は早くこの状態が終わってくれと願っていました。



その後は美沙子と私に妻が質問をしてきましたが、なんとか切り抜けることが出来ました。



夫婦関係はその後も崩れることなく楽しく過ごしています。

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