消しゴム
※BL要素を含みます。
※ブログにも掲載しています。
登場人物
<小鳥遊秋人 高1 ♂ あっきー>
<春原裕紀 高2 ♂>
<りょーちゃん 高1 ♂>
金曜日は、先輩1コマ目無いんだよね。
だから朝はいっつも一人で登校しないといけないんだけど。
テンションガタ落ち。
やっぱ先輩の顔見ないとやる気でないってー……。
「あっきー、どしたー?」
1コマ目の間、ずっと机に突っ伏してた俺の頭をりょーちゃんが叩く。
「もーやだー」
「何が?」
「先輩いないのがー」
「それ毎週言ってんね」
「だって毎週だもんー」
「部活で会えるんじゃねーの?」
「待てませんー。 朝会わないとダメなんですぅー」
「わっけわかんねーし」
そんなあっきーにお客さんですよって。
「だれ?」
「あんたの先輩」
……え。
「どこに!?」
「うるせーし!」
「いって! ……で、どこ?」
「外。 廊下」
思いっきり叩かれた頭押さえながら廊下へダッシュ。
腕組みしながら廊下の壁にもたれかかってた先輩は、
俺をじろっと見て一言。
「おはよ」
「お、おはようございます!」
「……」
「……」
……何、この沈黙。
「ど、どうされました?」
「……や、別にどうもしてねーんだけど」
「……え?」
「……」
「……え、えー、はい?」
先輩が目逸らして何か言った。
聴こえなかったけど。
「……消しゴム」
「消しゴム?」
「消しゴム……貸してくれ」
「……はい?」
「……」
「それで……俺のとこに?」
「あぁ」
それ……隣の人とかに貸してもらえなかったのかな……。
「急にどしたんですか?」
「……ペンケース忘れたんだよ」
「え、ペンケース?」
「……あ、あぁ」
てことは普通消しゴムだけじゃダメなんじゃ……。
……もしかして先輩、
俺に会いに来てくれた?
「先輩……!」
「何?」
「や、なんでもないです!」
「……授業始まる」
「あ、ちょっと待っててください!」
ダッシュで机んとこに戻って、出しっぱだった消しゴムをつかむ。
「はい! 使いかけですけど!」
「さんきゅ、助かる」
「いえいえ!」
「……じゃぁな」
帰ろうとする先輩にむかって、「先輩! また部活で!」って言ったんだけど、
そしたら先輩、一瞬だけ驚いた顔してこっちむいて、
そのままふって笑って、
「おう、遅刻すんなよ」
って。
なんかすっげーかっこよかった!
2コマ目スタートのベルが鳴ったから、急いで座ったんだけど、
そこで気が付いた。
「りょーちゃん!」
「んあ?」
「ごめん、消しゴム貸して!」
「ヤです」
「えーっ!?」
困った。
先生来ちゃったし……。
まいっか、なんとかなるっしょ!
ご感想・アドバイス等いただけますと嬉しいです。




