どうやらマスコットも色々なようです
忘れられるギリギリに投稿!
あ、ちょっとセクシーシーンあります。
マスコット
魔法少女には欠かせないものでありその手の作品では悪役になりやすい存在だ。
個人的には出来れば味方でいてほしい。
普通の少女であった彼女達の唯一の味方となる存在でありなんだかんだで可愛らしいデザインをしているため憎みきれない。
マジカルドリームにもマスコットはいる。
テディベアのような見た目をしており、サイズも一般的な女の子の肩に乗るくらいの大きさであり声は少年のような声だ。イベントで会話しているところを見たことがありその際に聞いた感じしっかりと男であるらしい。
名前はディア、である。敬愛すると言う意味らしいがマスコットに付ける名前か?とは思うがわりかし適当なのがマスコットの名前なので意味があるだけましだろう。なんならシロとかクマとかいるからな。
今なんでこんな話をしたかというと目の前の少女が自身の種族をそう名乗ったからだ。
空から降ってきた彼女は起きた当初こそ動揺はしていたが取り敢えず晩飯用に作っていたシチューを食べると落ち着いた。鍋の半分を持っていかれた。俺は三分の一が丁度いいくらいだ。
「マスコット……って言ったか?」
「はい、ドールのマスコットです。」
「ドール……人形?だけどぱっと見、人と同じだけど違いってあるのか?」
「えっと……あっ、なら……」
少し考える様子を見せた彼女はなにか思い付いた様な様子を見せるとファンタジーものの魔道士と呼ばれるようなローブを捲り上げた。
「あっちょ!?」
慌てて目を背ける。だが背ける間に魔力によって無駄に上昇させておいた動体視力によってその姿が見えてしまった。
美しい白い肌、程よく細い腰、小さいながらも確かに膨らんでいる胸、そして、
「……球体関節?」
「はい。」
俺が呟くと握っていた手をパッと離す。
ここで普通の感性の少女ならいくらか表情に羞恥の感情が見えるはずだがそれが一切見えないどころかよくよく見て見れば表情がない。恐らく球体関節を見せてもらわなくてもあともう少し話していれば気づけたかもしれない、そう思えてしまうぐらいに表情が無なのだ。
「ワタシが人間では無いことご理解いただけたでしょうか。」
「まあ、うん。……ちなみに袖を捲り上げるとかじゃだめだったの?」
「この服だと袖を上げるより早いので。」
「まあ、肌の露出を避けたようなその服ならそれはそうか……」
「なんなら手で触ってみますか?」
「……」
葛藤
興味はある。そこそこにフィギュアなんかも持っている身からしてみると生きている人形というのはどういう感触なのかは気になる。
だがここで謎の羞恥心が出てくる。彼女いない歴=年齢の俺は女子と話すのはなんとか出来るのだが、手を握ったりというのは流石に経験が無い。なんならここまで運んでくるのも魔法で浮かして透明にして運んできたのだ。正直困る。だけど……
「ああ、ちょっと触らせてもらってもいいか?」
欲望に負けた。若干の自己嫌悪に暮れて下を向くと視界の端で頷いた彼女が見えた。
すると彼女は袖を捲るかと思いきや先程まで捲り上げるまでで収めていた服をバッ!と勢いよく服を全部脱いだ。
「どうぞ。」
「…………」
放心しぽかんと口を開けてしまう。
「……?」
「どうぞ。」
「……??」
「どうぞ。」
「なんで全部脱いだの?」
「理由はさっき言った。」
「着る手間かかるよね?」
「あの袖思ったより上がりづらかったから着る方が楽。」
「恥ずかしくないの?」
「ドールは造形美を誇る種族だからむしろ服脱いでる方がドールの村では一般的。」
「……」
なるほど、種族的な違いだ。
確かに人形ならば自分の完成度を誇るのは当たり前だろう。ということはあまりここを掘るのは不味いのかもしれない。
なにせここで急に人間の羞恥心を作ったと言う知恵の実でも突然彼女にインストールされてしまえば俺は少女を連れ込み裸にした男として警察に連れて行かれるだろう。それは、俺を信頼して風紀委員長を任せてくれた皆に申し訳が立たない。
「それじゃ……」
そういいながら彼女の球体関節の肘を触ってみる。
人形であるが故にヒンヤリしているかと思いきや人間の体温よりは低いものの確かに温もりがある。感触としては本当に人形を触っているようで手触り自体はすべすべしていて良い。それが確認出来た俺は満足気に離れようとしたところ、
「他も触って見て。」
その言葉に固まった。
他……?男の性なのか彼女の胸へと目が誘導される。そこであることに気付くその胸にある筈の局部がないのだ。まるでマネキンの胸の様なそれに興味が理性に勝ってしまった俺は触れる。小さいながらもしっかりとした弾力がありボリュームがあればより楽しめるだろうと言う残念に思う気持ちとだがこれこそ造形美と言えるサイズの為彼女はこれでいいと思う俺がいた。そこまで考えた俺は考えている間触り続けている事に気づき慌てて離れる。
「わ、悪いつい興味が湧いて……」
「それはそうでしょう私の体は村の中でもトップクラスでしたから美しいものに興味が湧くのは仕方ありません。」
「そういう、ものなのかもなぁ……」
「そうでしょう」
無表情ながらに胸を張った彼女は実に誇らしげだった。彼女を見ていると勝手に脳が彼女の表情を想像して補完してしまう。それぐらい感情豊かなのだ。
それから服を着直した彼女は改めて俺に向き直り話を始めた。
「改めて私はドールのマスコット、アリスです。」
「俺は魔愛シュウだ。呼びやすくシュウでいい。」
「分かりましたシュウ。私もアリスと」
なんの躊躇いもなく敬称を外したな。
「じゃあアリス、あなたは何故この世界へ?」
その言葉に一瞬躊躇った様に息を詰めたがふぅと息を吐いて言葉を続ける。
「兄を……探しているんです。」
やっぱり人形娘は黄金比な体が一番だよね。