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ある日突然出来た腹違いの妹が魔法学園に転入してきてそして婚約者の王太子殿下が妹いじめの罪により、私と婚約破棄すると卒業パーティーで私に宣言をした件について

作者: しお

「シャーロット・ユーディーン、お前は妹のカレンをいじめたそうだな!」


「……」


「その罪により婚約破棄をここに宣言する!」


 私は卒業パーティーでこのように殿下に宣言をされました。

 妹のカレンがにこっとこちらを見て笑っています。

 妹といっても三年前にできたばかりというか、父が使用人に産ませて、引き取った腹違いの妹でした。

 だが妹には罪はないと、普通に接しようと努力しても無視されて、なさぬ仲だからかななどと思っていましたが……。


「もう私をいじめないでくださいね! といっても辺境行きでは無理でしょうが!」


 クスクスと楽しそうに笑うカレン、私はいじめてなんかいませんといっても悪役令嬢悪役令嬢と殿下の取り巻きたちが叫びだし。


 衛兵に手を取られて辺境行きの馬車に乗せられたのです。



「……どうしてお前はそう優しすぎるのだ」


「お兄様ありがとうございます……」


 私は従兄のクリスお兄様に助けられて、なんとか今は彼の屋敷にかくまわれています。

 あいつには心を許すなと散々、妹のことを言われてきたのですが……。

 だってお父様のせいで、あの子の罪じゃないと思ってきたものですから。


「あれは、お前よりはよほど謀略にたけている!」


「……」


「妹いじめの罪とやらを何とか撤回させるべく動いてはいるが……」


 私は殿下と取り巻きたちが、私が妹いじめをしているの見たといっているといわれ……。

 妹と話したことはほぼありませんがといっても、嘘をつく人間というものはいるものだといわれてしまいました。


「……私、いじめてなどいませんのに、殿下も簡単に信じるなど……」


「泣くな」


「私は……」


「私がなんとかしてやるから」


私は強く誇り高くあらねばならぬ。私が何とかしますとクリスお兄様に答えて私は涙を拭いた。

力なら貸すとクリスお兄様は頷いたのだった。


「証拠は人の証言だけ、ならそれを覆すことは可能かと」

 

 私は手持ちの隠しもった金子ではたりないなと踏みます。

 なら急いで換金するのなら、私のスキルを使うときかなと思ったのです。


「お兄様、私がこれから渡すものを換金は可能です?」


「……」


「これは、魔力を封じたものですわ。火の攻撃と癒しがメインです。私が使える手持ちがこれだけですから」


「……魔力をアイテムに付与できるスキルなど聞いたこともないが」


「……隠していたのですわ。付与スキルは珍しいものですから、もし出てきたのがわかったら、利用されるのがオチだと母が言ってましたもので」


「わかった、換金は可能だ。魔力が付与されたアイテムはダンジョンなどからまれに出てくるだけだから高値で売れるだろう」


「ありがとうございます」


 短剣や首飾り、指輪、いろいろなアイテムに魔力を付与し、私はそれをお兄様の伝手で売り払い、お金を手に入れました。

 そして、私を悪役令嬢といった人々を買収していったのですわ。


 魔力が付与されたアイテムが市中に出回っているという噂が出てきていました。

 これが潮時かと私は思います。

 魔力が使えない人々に重宝されるアイテムなので、かなり高値で売れるのです。

 癒しは怪我やそして軽い病ならなおします。神殿に大金を払って普通ならなせる奇跡。

 だから人々はそんな簡単には神殿にはいきません。

 しかしアイテムさえあれば、回数制限なしに使えるとあって、人々の傷や病を癒すお店まででるようになっていました。


「……あのバカが……」


「私は妹をいじめてなどいないと、殿下の取り巻きさんたち十人のうち、八人までが証言をされています。私がいじめていたというのは殿下に命令をされてした偽証言だと」


「そうか、すまなかった」


 私は陛下の前で、証言者たちの証言を纏めた書類を読み上げています。


 陛下が処断をするというので、はいと頷くと、君のスキルをあいつはとうとうわからなかったようだなと言われました。


「……何のことです?」


「市中に出回っているマジックアイテムとのことだが」


「さあ?」


 私はドレスの裾をつまんで失礼します。私の名誉を回復をしてくださいとニコッと笑いました。

 馬車が迎えに来ています。


「お兄様」


「迎えに来たよ」


「はい、帰りましょう」


 私はお兄様に笑いかけ、さあ、これから復讐がはじまりますわと笑います。

 私は私の中の憎しみを解き放ちました。これからどうなるか見てなさい。


 あれから妹は辺境の修道院送りとなりました。人員は私が選定しましたが。

 あのわがまま放題の妹が耐えられますかしら。


 殿下は廃嫡、第二王子との婚約をすすめられましたがお断りしました。


「ふふふふ」


「楽しそうだな、シャーロット」


「これからどうやって殿下に復讐しようか考えてましたの」


「そうか」

 

 愛しい人の横で私は笑いながら、裏切り者のことを考えていました。

 まだまだ手元に金子は残っております。これを使って、謹慎となった殿下に復讐をいたしましょう。

 私はお兄様の隣で笑ったのでありました。

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