エピソード000
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ルメーン王国 フィーン公爵家
「おぎゃあぉぎゃあ!!!」とある一室で赤子の声が響いた。
「産まれたか!?」この家の当主レン=フィーンが声を荒げて部屋へと入った。この家に長くいる産婆が答えた。
「旦那様、立派な男児であります」レンはベットで横になっている妻に駆け寄り、「メル!良くやった!」と喜ぶと、「貴方、 この 子に 名前を・・」メルは途切れ途切れであるが、レンに伝えた。「お、おぉ、そうだな!よし!この子の名前はジル、ジル=フィーンだ!」
すると、扉から執事のヨミクが現れ、
「旦那様、その子の執事を我が息子ロイに、そして、メイドをシュナにしようかと・・・」
「うむ。ロイは魔法剣騎士学園で第2位、そしてシュナは3位であったな・・・よろしい!ついでに2人を教育係としても扱う。これでよいな。」
「はい。2人に伝えておきます。」そう言うと、ヨミクは消えた。
「今夜は酒が進みますねお義父さん!」ジルは、部屋の隅で感動しているメルの父ジュサ=シン 伯爵に言うと、「妻が亡くなり、儂は絶望しておった、じゃが、儂には今日こんなに可愛い孫が出来た!こりゃ長生きせんといかんな!」
それにしても・・・改めて我が子を見てみると、何色にも染まぬような黒色の髪に、片方金眼、そしてもう片方が赤色という不思議な赤子であった。しかし、今は深く考えず妻子が無事であった事を素直に喜んでいた。
そして、この世界に産まれたことを祝福するように夜空には流星群が流れていた・・・
次から主人公が出ます