僕の奥さん(ソラ)
ソラは基本的に残念な人です。
アマネちゃんは、僕の奥さん。
奥にいる人じゃないなら奥さんって言うのは、なんか違うけど、僕の可愛い奥さん。
妻だとなんとなく他人行儀で、家内はもっと違う。
僕の可愛いお嫁さんっていう呼び方は、本人から変更の意を申し立てられたから使っていない。
仕方がないから、アマネちゃんは僕の奥さん、で落ち着いた。
響きがちょっと可愛い。
奥さん。
ヒラヒラのエプロン着けてくれないかな。
真っ白のヤツ。
だいたいの男の夢だと思うんだよ。
ヒラヒラのエプロン。
それ着た奥さんが、台所にいるの。
家中の掃除したり。
……出迎えてくれたり。
料理を作るアマネちゃんをあまりにもデレデレと見てたのがバレて、僕はにらまれた。
あの顔は、照れ隠しだから怖くない。
その証拠に、アマネちゃんの顔が赤い。
アマネちゃんは、胸当て付きのベージュのシンプルなエプロンを着けている。
素っ気ないくらいのエプロンだけど、スッキリとした印象のアマネちゃんにとても良く似合っている。
でも、ヒラヒラの真っ白のエプロンだって、似合うと思うんだ。
絶対。
想像したら、とても似合っていて、僕はますますにへらと笑った。
アマネちゃんの作るご飯は、今日も美味しい。
全部美味しくいただいて、使った食器を2人分下げて洗う。
可愛いエプロン、探そう。
探して、アマネちゃんに着てもらおう。
僕は決心した。
まさか、そのヒラヒラのエプロンを僕が着るはめになろうとは。
そのときの僕は、思ってもみなかった。
続かない。
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