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ソラが笑う。  作者: 朝生
オマケ
5/11

高校2年生、秋(ソラ)



 女の子たちから、可愛いと言われることがある。

 愛玩動物にでも、なった気分。

 僕は、彼女たちから愛でられている。

 愛でるって言葉は、ちょっと壁を感じる。

 そう思うのは、僕だけかも。


 遠くから、見ているような。

 他人の距離で。

 安全な場所から。

 花みたいに。野良猫みたいに。

 愛でられている。

 僕は僕のまま、ぽつんとそこにいる。


 遠くから、彼女たちは僕に触れる。

 無遠慮に、触れる。

 頭に。顔に。身体に。

 いつもと違う手。アマネちゃんとは、違う手。


 それらは、違和感を運んできて。

 これは、アマネちゃんじゃ、ない。

 少しづつ溜まっていく違和感は、僕の心に染みを作る。



 そうなってしまうと、僕はアマネちゃんに会いに行く。

 染みに覆いつくされてしまう前に。

 アマネちゃんの、手を握る。

 アマネちゃんが握り返してくれるから、全て溶けて消えていく。


 まっさらに。

 ふわりと。

 こんなとき、アマネちゃんは、僕の頭をなでてくる。

 とても、優しく。

 愛でるのではなく、慈しんで。

 もつれた心を、(ほど)くみたいに。

 繋いだ手は、そのままに。


 自然に、僕は笑う。

 アマネちゃんも、笑う。




ちょっと鬱屈しているソラ。これはこれで通常営業。


お読みいただき、ありがとうございます。

誤字脱字等見つけてしまいましたら、お知らせいただければ幸いです。

(一部わざと言葉を崩しています)

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