1 バイト先の日常
はじまります・・・。
「私、三村 菜乃、16才。
黒髪ロングで色白。清楚系美人です。
見た目に反せず、おとなしくて控えめな性格。
家族にも友人にも温厚で通っています。
そして・・・・・・」
「いや、急にどうし・・・」
「しかし!・・・私にも許せないことがあります!」
「・・・ん?」
前から思っていたこと。今日こそは許さない…。
意を決して口を開く。
「・・・相楽さん、私、前にも言いましたよね?」
そうだ。これはもう二度目、三度目何て訳じゃない。七度目だ。
「え、何を?」
まさかの無自覚。
これは許せない・・・。
この人の唯一、だが超迷惑な短所。
もう言わせてもらおう。
なんで、なんで・・・
「他人が家にいるときに裸なんですか!!」
・・・叫んでしまった。
「・・・・・あ、うん。」
またまた軽い返事!
反応薄い!
「今の返事、なんですか!!」
「・・・いや、自分の家だし、一応タオル巻いてるし。
それにキミって他人ってほどでもないでしょ?」
何いってるんだ。
まだ服着ようとしないし。
「たーにーんーでーすー!
言い換えるとしても『知人の美少女』!!
『知人』は立派な他人です!!」
「ん〜。他人ってなんか響きが冷たい・・・。
何かないかな?
もっと響きの暖かい関係がいいよ。」
「うるさいです。他人っていったら他人です。
あと美少女ってとこ、スルー禁止。
・・・というか温かい関係ってなんですか。恋人だとか家族だとか欲しいなら服着てください!
裸族(現時点では下半身のみタオル有り)と結婚しようなんて人、見つかりませんよ!」
「それは心配ないよ!アフリカの民族にはね・・・・・・・もちろんアジアにも・・・(以下略)。」
無限∞裸族講義。
聞いてあげます、聞いてあげますから…
ご主人様、パンツ…履きません?