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襲われる者1

 同日。

 12月14日。

 火曜日。夕方。

 


 掘北彩は、沖田宗司と一緒に学校から帰宅した。

 一旦家でゆっくりした後。

 彼女は再び家を出たのだった。


 家を出る際。

 彼氏で幼馴染の宗司に見つからないように注意した。

 

 同じ高校の剣道部の生徒達が襲われている事もあり。

 彼氏の宗司はあたしにいつもひっついていた。

 常に周囲を警戒して不審者に注意していた。


 今もあたしの部屋を監視していると思う。

 だから。

 部屋の電気はつけたままだし。 

 カーテンを閉め、窓を少し開けたまま。

 音楽も流しっぱなしにして、あたしが部屋にいると宗司に思い込ませ。

 こっそりと家を出たのだ。


 そこまでして家を出た目的は一つ。

 お店に、宗司へのプレゼントを受け取りにいくためだ。

 あたしと宗司が付き合って1年半の記念になるプレゼントを。


 イオンにあるお店の中で、宗司へのプレゼントを買っていた。

 彼から貝殻のブレスレットを貰った変わりに、あたしもブレスレットをプレゼントしようと思ったのだ。

 ブレスレットに名前を彫るために、お店ですぐには受け取る事が出来なかった。

 それに、宗司をビックリさせたいから彼とは一緒に店にいけないし。

 付き合って1年半の記念日は明日。

 

 だから。

 今日一人でお店に向うしかなかった。

 変な人が内の高校の生徒を襲っているらしいけど。

 被害者は剣道部だし、皆男の子。

 あたしは関係ないと思った。

 

 




 数時間後。

 無事にイオンにつき、お店でブレスレットを受け取った。

 ブレスレットを見ると嬉しくなったので。

 ついつい自分へのご褒美にフードコードでアイスを食べてしまった。

 それにペットショップで子犬を見てきた。

 かわいかった。



 気づくと。

 かなり時間が経っており。

 辺りはすっかり夜になっていた。

 あたしは充実した経験と、宗司にプレゼントを無事用意できたので。

 ホクホク顔で家に帰っていた。





 すると。

 人気のない夜の住宅街にさしかかった所。

 あたしの目の前には見慣れぬ人の姿。

 鬼仮面を被り、両手には刀を持った人。


 あたしは直感で察した。


(あっ、もしかして・・・この人。剣道部を襲ってる人かも。

 でもあたし・・・・剣道部じゃないのに)


 あたしはビックリして固まったけど。


 鬼仮面の人は、こちらに刀を投げてくる。

 カランとあたしの前に転がる刀。

 

(どっ、どうしよう?)


 あたしは迷った。

 多分刀を取れば、仮面の人は襲ってくるんだと思う。

 被害者は皆そうだっていっていたから。

 刀を拾ったら襲われたと言っていたから。


 ならっ。

 そうだっ!

 良いこと思いついた。

 刀を拾わなければ良いんだ。

 戦わなければ良いんだ。

 逃げるが勝ち。 


 プイッ

 あたしは刀を無視して。

 鬼仮面の人がいる方向とは逆の方向に向って走り出した。


 だが・・・


 ザザッ

 バシュ


「うっ!」


 うがっ!

 あたしはいきなり後頭部に衝撃を受けた。

 ズサーっと地面に倒れてしまう。

 買ったばかりのブレスレットが地面に転がる。


(痛いっ!な、なんで!かなりの距離があったはずなのに)


 そして。


 ガツンッ!

 再び衝撃を受け、あたしは気を失った。

 意識が途切れる瞬間。

 あたしは思った。


(お願い・・・助けて・・・・宗司)





 夜の闇で暗躍する剣士。

 果たして、彩の願いは届くのだろうか?

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