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衝撃の学校5

 同日。

 5時間の学級活動の時間。

 皆の人気者。

 若い女性教師、愛子先生が教壇に立っている。

 今日も可愛い先生だ。


「はーい。皆、今日は皆で歴史新聞を作りますよー」


「えー」

「いやだよー」

「面倒くせー」


 クラスメイトからブーイングが上がる。


「こらっ、皆、ブーブーいわないの。

 ちゃきっと作って、教室の後ろの壁に飾ります。

 優秀作には先生がご褒美上げちゃいます」

 

「愛子先生のご褒美だってっ!」

「あんた、何はりきってるのよー!」

「はりきってねーよ。ご、誤解されるこというんじゃねー」

「ご褒美・・・」



「はーい。皆静にねー。グループ分けは先生が決めます。

 時間がありませんから」


「えー、自分で決められないのー」

「あたし達、いっしょにやりたいのに」

「俺もだぜー、こいつとは一緒になりたくない」


「はい。ガヤガヤ言わないのー。

 じゃあ、今からグループ訳を発表しま~す」



 愛子先生がさくさくとグループ分けを発表していく。

 その結果に一喜一憂していくクラスメイト。




 そして・・・

 ついに俺の名前も呼ばれたのだった。


「Dグループは、沖田君、堀北さん、有村さん、一条君、田中君」


 シーンとクラスが静まり返った。

 それまでザワザワ騒いでいたクラスメイトが一斉に黙る。

 俺もこのグループ分けはちょっとまずいんじゃないかと思った。

 

 俺&一条 (浮気問題)

 一条&田中君 (殴り問題) 

 彩&有村さん (いじめ問題)

 彩&一条 (浮気問題)


 とっ、やばい組み合わせが色々入っている。

 愛子先生も俺たちの関係は把握しているはず。

 なぜなら入院や事件など、色々あったし。

 俺たちは全員愛子先生と面談しているから。



 なのに・・・

 何故こんな事を・・・


 愛子先生を見ると。


「皆、仲良くですよ。仲良く」

 

 いつもの笑顔だった。

 確信犯だった。

 この機会に関係改善を望んでいるのが分かった。


「はーい。じゃあ、グループで机を重ねてー。

 今日中にできなかったグループは居残りですよー」


「えー」

「俺、部活あるのにー」

「あたしもー、早く帰りたいのに」


「じゃあ、皆頑張ってね。先生、期待しています」


 ギギー

 ギギー ドカドカドカ


 皆机を動かし始めた。

 俺もその流れに身をまかす。




 


 ガツン

 移動完了。

 今、俺達5人は机をくっつけていた。

 

 こんな感じの位置関係↓

 

 一、有

 彩、俺、田

 

 ※一:一条、有:有村さん、田:田中君


「けっ」

 有村さんはスマホをいじりだした。

 一条はしゅんとし、彩も気まずそうに机の下で俺の服を握っている。

 田中君は、とくにいつも通り。

 のほほんとしている。


 なんだか。

 とんでもなく上手くいかない気がしてきた。

 だが、居残りする方がもっと嫌だろう。


 だから俺が声を出す。

 空元気を出す。


「じゃあ、皆で協力して歴史新聞作ろうか。

 テーマは何にしようか?何かある?」


 シーン

 誰も口を開かない。

 知っていたけど。


 がっ。


「僕は新撰組でいいと思うよ。最近授業でやったばかりだし。

 皆も興味あると思うから。どうかな?」


 おっ。

 田中君が良いアイデアを出してくれた。

 よかった。

 読書家の田中君がいるならサクサク進むかもしれない。


「じゃあ、他にないようなら新撰組にしようか?

 いいかな、有村さん?」


 とりあえず有村さんには了解はとっておこう。

 一番大変そうな人には一番最初に許可をとるのだ。


「あん?いいんじゃない、それでー。あーし、なんでもいいしー」


 よし。

 一応確認は取れた。

 有村さんの許可を取れば一条も反対しないだろうし。

 俺が賛成なら彩も大丈夫だろう。

 これで一件落着。


「ならっ、進めていこうか。この紙を全部埋めないといけないから・・・」

「じゃあ、新撰組の結成の話と、事件を時系列に・・・」


 俺と田中君を中心に話は進んでいった。

 彩も有村さんも一条も。

 なんだかんだいって協力的だった。

 皆、居残りだけはしたくないのだろう。

 消極的な目的ながら、俺たちは共同作業を始めた。

 





 作業はサクサクと進み。

 



 数時間後。

 見事完成したのだった。


「やったね。沖田君」

「いい新聞が出来たよ、田中君」


 俺は田中君と喜びを分かち合いながら。

 仕事を全うしたのだった。





 俺は歴史新聞作りに熱中し。

 今朝の出来事。

 剣道部が襲われたことなど、完璧に頭から消えていた。

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