計画完了っ!
それからの日々は、彩にとって辛いものだった。
動画は削除されたが。
一度ネットにUPされたものが完全に消える事はない。
公にはみられないが、学校の誰もがあの動画を見たことは明らかだった。
特に男子生徒の間ではバイブルになっていたのだ。
彩は、好機の視線にさらされながらも耐えていた。
俺も彩を支えた。
彩も一条も学校での評価はガタ落ちだ。
「ヤリマン」とか「プロ」とか、「女優」「乳輪」と陰口を叩かれている彩だが。
見た目が良いことと、泣いた効果があったのか。
中には好意的に接する人もいた。
浮気された側の俺が傍にいて、彩を支えていた影響もあっただろう。
だが。
一条は微妙だった。
田中君に殴られすぎて、一時入院した。
学校に復帰してからも。
親友の彼女を寝取ったということで、男子からは嫌われ。
彩が不憫な状況になったためか、女子からも嫌われていた。
それまではクラスリーダー的な立場にいた一条だが。
今はクラスの隅っこで大人しくしている。
又。
田中君は停学になった。
一条を殴りすぎたのだ。
半殺しにするぐらい殴り、最後にはクラスメイト全員にとめられたらしい。
一度もキレたことがない奴が怒ると、みさかいがないのかもしれない。
因みに俺は停学を免れた。
黒板ジョーギで一条を叩いたが、田中君に比べると大したダメージを与えていないし。
俺が怒った理由が認められて、注意で済んだ。
生徒思いの愛子先生がかばってくれたのだ。
彩は、学校では気にしていないフリをしていたが。
二人きりになると弱っているところをみせた。
やはり。
始終好機の目で見られるのは精神的につらいのだろう。
ネットで匿名ユーザーが騒いるのとは訳が違う。
どうでもいい相手が騒ごうと大して何も感じない。
カラスがカーカー鳴いているのと同じだ。
それにネットなら見なければ良い。
しかし、学校生活は遮断できない。
学校に行かずに進級を落とすわけにはいかない。
日に日に弱っていく彩を俺は支えた。
彩は俺に対してどんどん依存していった。
あの動画が公開される前よりも、段違いに俺は彩に求められていた。
彩に求められていると良い気分だった。
彩が頼れるのは俺しかいない。
回りは敵だらけ。
俺が求める以上に、彩の方が俺を求めた。
過剰に。
2ヶ月ほど経った頃には。
もう、彩は異常だった。
俺から離れられなくなっていた。
四六時中一緒にいた。
学校の中でも外でも一緒だった。
毎日寝る前には、屋根を伝って会っていた。
彩が寝るまで俺が傍にいた。
彼女の手を握って、頭を撫でていた。
少しでも俺が離れてると、彩は不安定になって感情を乱した。
俺はそんな彩に対応した。
正直彩が求めてくれるのは嬉しい。
というか。
こうなってほしかった。
彩には、俺無しでは生きていけないようになってほしかったのだ。
俺は彩の全てになりたっかたのだ。
願いが実現したのだ。
―――今ここに、復讐計画が完遂したのだった。
俺はここまでの道のりを思い出す
復讐計画が完了したと思った沖田・・・
がっ!
本当にそうなのでしょうか?
今日はまだ投稿します。
※メモ/日間総合4位 日間現実世界[恋愛]1位




